しゃおれんの旅日記

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友を訪ねて260里―その2 宗像大社

下関の友人宅に泊まり友人の運転で観光させてもらう今回の旅行。
成田から福岡空港に飛び、午前中は宮地嶽神社観光、
ランチ後に宗像大社へ。
 
2017年に世界遺産に認定された宗像大社と関連施設。
素戔嗚命御子神宗像三女神を祀る三つの宮、沖ノ島沖津宮、大島の中津宮、本土の辺津宮宮司の宗像家に繋がる史跡として新原・奴山古墳群などが認定されています。
 
沖の島は、一木一草たりとも持ち出ししてはいけないとか「不言様」(沖ノ島で見聞きしたことを一切話してはいけない)とか禊とか、今も宮司さんが一人で10日ごとに島で祭祀を行っているとか、
古代からの信仰とそれを守るためのルールも有名ですよね。
 
沖ノ島は女人禁制だし、大島の遥拝所に行くのも大変なので、
辺津宮にも第二宮・第三宮があるので、そこをお参りすることとしました。
 
私も友人も、「男女平等の世だけど、古代からの伝統を壊してまで権利を主張しない派」です。

もちろん「人命救助などの危急の時は例外」で。

 
宗像大社に行ったとざっくり言ってしまいましたが、本当は沖の島と大島と辺津の三社をあわせて宗像大社といいます。だから、厳密には辺津宮にお参りしただけです。
 
 
 
駐車場前の祈願殿で友人は御朱印をお願いし、お参り開始です。
宗像大社は道の神様でもあるそうで、地元の方は車を買ったらお祓いに来るとネットで見ましたが、
私たちが行った時もまさに神主さんと巫女さんが車にむかってシャララ~とお祓いをなさっていました。
 
 
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池と太鼓橋を越えて、手水鉢が素敵。鉢というより手水殿?
 
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まずお参り。
本殿・拝殿ではご祈祷をされていて、写真を撮るのが憚られたので写真無し。
この写真は横から撮りました。空がきれい!
 
辺津宮には市杵島姫神様が祀られています。
 
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ご本殿の周りにぐるりと末社があります。
宗像にあった神社を藩主の黒田氏がまとめて寄進したそうです。
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ご本殿のお参りが終わったので、高宮祭場(宗像三女神の降臨の地とされる)と第二宮(沖津宮田心姫神を祀る)と第三宮(中津宮湍津姫神を祀る)へお参り。これで、宗像三女神をお参りしたことに。
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第二宮と第三宮
ここでどこかの社員旅行?研修旅行?黒いスーツの若者たちが説明を聞いていました。
でも、私たちは彼らをかきわけて前に出てお参り。
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うっかりしていてまさかのピンボケ。高宮祭場に向かう道は木漏れ日が気持ちの良い道です。
友人と「良い気があふれているようだねー。パワースポットだよねー」と話しながら歩く。
 
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高宮祭場。宗像三女神が降臨したと言われても納得の気持ちの良さ。
こちらでは古来からの祭祀の方法が行われているそうで、
巫女さんたちが舞っている写真が展示してありました。
 
 
宗像大社は「道主貴」ともいい、この「貴」という字を持つ神様は伊勢神宮天照大御神)と出雲大社大国主命)と宗像大社しかいないそうです。日本書記にも崇敬を集めていたと記されています。
「あらゆる道を司る最高神」と宗像大社のHPにありました。
さて、締めくくりに神宝館へ。
「四時半までですよー」と入口で言われ、時計を見て3時半だったのでびっくり。
日差しが強くて体感的にまだ2時過ぎくらいに思っていた(お昼を食べたことを忘れるほどのウッカリ者ではないですが)
友人と国宝の数々に驚きまくる。
金の指輪、勾玉、鏡、馬具や装飾品などなど・・・・かぶりつきで見られるなんてとても贅沢。
友人はビーズ作家さんでもあるので、装飾品のデザインに興味津々。
ガラスや玉の加工、「このデザインって現代でも十分素敵よねー」などと話しながら堪能。
至福の時間です。
 
地図で見たら、宗像の地は朝鮮半島にとても近い。
日本と朝鮮半島を結ぶライン。航海の安全と交通の要衝を守るということは当時とても大切に思われていたのでしょう。そして、この地方の豪族の宗像氏も、大陸や半島の文化や技術を取り入れてすごい力を持っていたのではないかなあ~。伊勢神宮出雲大社と並ぶ「貴」がここしかないって・・・
纏向遺跡の研究で邪馬台国畿内説が有力になってきていますが、
やっぱり私は九州説をとりたいです。伊勢や出雲と並ぶほど重要な神様がいた九州、
きっと強大な力と先進技術を持った国があったんじゃないかとか妄想は楽しい。
 
私の好きな高市皇子天武天皇の皇子)の生母は宗像氏。
長子でありながら母が地方豪族出身のため、皇女を母に持つ草壁皇子大津皇子皇位継承争いをする中ライバルともされず。地元に帰れば王くらいの勢いかもしれないのにーー。
地方の勢力と亡命貴族たちをバックにたち皇位継承争い参戦してみれば良かったのに。
あ、采女出身の母を持つ大友皇子が受け入れられなかったのを目の当たりにしてたから無理なのかなぁ。
 
今回の旅行はパワースポットめぐりの様相でありながら、
実は古代史妄想旅でもありました(笑)
 
 
 
友人との途絶えること無いおしゃべり。
久しぶりに会ったお子たちが社会人や高校生になっていたりして年取ったなぁとしみじみ。