しゃおれんの旅日記

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「天のくに 木のくに 川のくに」天川村 洞川温泉♪

今回、日本百名山二座―-大峰山(正しく言うと八経ヶ岳)・大台ケ原山――を登るにあたって
泊ったのは奈良県南部天川村洞川温泉です。

「天のくに 木のくに 川のくに」という天川村の横断幕を途中で見ましたが、なかなか的を射たキャッチコピー♪
山奥の修験道の行者さんたちが通り、清流が流れる雰囲気のある素敵な温泉地でした。


本当は、日曜未明に大阪の義父の家を出て行者還トンネル西口をめざすはずでした。

それが、土曜の夕方に師匠と義父が珍しく激しい親子喧嘩。
「もう帰れ!」と「二度と来るか!」(関西弁)ということで、突然土曜の夕方に家を追い出されてしまいました。



ネットで「奈良・当日宿泊」なんて調べて電話で聞くも、すでに土曜の夕方5時過ぎ。
そう簡単に開いているところなんてありません、どうしようーーー。
登山後の日曜の夜は、洞川温泉の宿を予約していたので、
できたら土曜も泊まれたらいいのに、とかたっぱしから電話。

そうしたら、なんと空いていました!
「プチホテル&中華料理 彰武」
中華料理屋さんの二階に2部屋だけある小さなお宿。
着いたときにはお店で泊り客らしい浴衣姿の一団が宴会中。
素泊まり4,500円
1泊夕食7,000円
1泊2食8,500円
いずれも税別・夕食は中華食べ放題!!
私たちは、どう頑張っても夜の10時を過ぎてしまうため素泊まりにしてもらいました。
素泊まりだったのに、ふりかけご飯の夜食を出してもらって早速食べちゃう。
(本当は山用の朝食だった?)
お部屋は広くて、温泉ではないもののユニットバスがついていて、しっかりお湯張って温まってから寝ました。

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突然押しかけて泊めてもらえて本当に助かりましたー。ありがとうございます。
最悪登山口で車中泊を覚悟していたけど、寝袋もなくこの時期の山の夜は寒い。

大阪市内から約2時間半、国道309号線・21号線を通って行きました。
日曜に泊まる予定の宿から事前に「48号線は大変危険なので、ナビでルートが出ても通らないで」と案内が来ていたので気を付けます。
21号線はひたすら登っていきます。
やけに電柱に「だらにすけ」の文字が・・・「だらにすけ」ってなにー?「陀羅尼助」と漢字もあるーーー??
この疑問は翌日解消しました。


翌朝4時半起きで5時には出発し、大峰山(弥山・八経ヶ岳)と大台ケ原山の百名山を登って、
日曜夜は同じく洞川温泉の「奥村宗助」という民宿に泊まりました。
一日で二座周れたのは洞川温泉に泊まれたからかも。
当初の予定は日曜は大峰山だけ、翌日大台ケ原へ行ってから千葉へ帰る予定でした。
ケンカして唯一良かったのはこれかな。


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「奥村宗助」さんは、その日行者さんたちのご一行がお泊りで、個人の客は私たちだけ。
お部屋は和室2間続きの部屋を二人で泊まるという贅沢(笑)
さらに女性客は私だけだったので女風呂貸切、ラッキー♪
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窓の外には川が流れています。川の音っていいですよね。

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女将さんが言っていましたが、洞川温泉はきれいな水がずっと流れていて
澱まないので夏でも蚊がいないそうです。

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窓から見た景色。橋のすぐそばにこの季節最後の桜が見えました。

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夕食はもち豚とイノシシのいとこ鍋♪味噌で食べると臭みもなく味が濃くてとても美味しいです!

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山菜料理の突き出し。山椒の実の佃煮が美味しかったー!

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行者さんからの差し入れの山菜の天ぷら。おかみさんがお裾分けしてくれました。

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デザートは吉野葛のゼリー。



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食後ぶらぶらと探索。提灯がとてもいい雰囲気です。


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日曜夜でも静かであまり外を歩いている人がいない。

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陀羅尼助発見!

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役行者が疫病で苦しむ人を救うためにキハダを煎じたことが起源だそうで、山中で修行する山伏たちのために弟子の後鬼に山に多いキハダの皮から万病に効く「だらすけ」の製法を伝えたとあります。(ネット調べ)
その後和漢胃腸薬として飲みやすい丸薬として民間に普及したそうです。下痢・腹痛・胃もたれ・便秘にも効くとお店の方は言っていました。お酒を飲む前に飲むと二日酔いしないとも。すごいなー(笑)

洞川温泉の中には専門店もあれば、旅館の店頭でも取り扱っているようです。
私たちが散歩の途中で買ったのはこちらの「銭谷小角堂」さん。    

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看板が雰囲気アリアリ。

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私はお腹を壊さないので、師匠用に。


翌朝、川の向こうに見えていた龍泉寺に行きました。
龍泉寺は、真言宗修験の本山であり、大峯山寺の護持院でもあるそうで、
 役行者(今回何度も見たお名前)が大峯を開山し、
修行していた時に洞川に下りられた際に、岩場の泉を発見され、
八代竜王尊をお祀りし行をしたのが龍泉寺の始まりだそうです。

事前にこちらのお寺のことを調べていかなかったので、この泉(龍の口)を見逃すという大失態。
たまたま見た↓こちらの滝は「龍王の滝」で女性解禁となってから
女性の水行場として使われている場所だそうです。そばに脱衣場もありました。
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お庭も素敵でした。

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写真を撮らなかったのですが、境内には「〇〇回大峰山行者講記念」的な石碑がたくさんありました。
うろ覚えなのですが、おそらく修行の記念碑のような内容でした。33回とか50回とかも驚きですが、180回があり、
何年がかりで達成したのかと恐れ入るばかりでした。洞川温泉から大峰山(女人禁制の本物の行の方が登る山は約4キロくらいらしいですし、山頂まで2時間半くらいで行けるようです。
とは言っても、今でこそ大阪市内から2時間半で洞川温泉まで来れますが、昔は山道を登ってここに着くまでがすでに大変な行だったのではないでしょうか。

昨年から師匠の趣味につきあって登山もはじめた私。師匠は日本百名山をいつか制覇したいと思っているようなので、そのお供ですが(途中からなので、私が全山登頂することはないでしょう)、登山の前後に観光するのも楽しみです。おそらく登山しなかったら、奈良でも吉野より南の奥山には来なかったと思います。
でも、洞川温泉素敵なところでした!関西圏の方、日帰りできても是非泊まるべきだと思います。