夫さんを偲ぶ旅と言いながらも、つい個人的な興味も追ってしまいます。
天皇陵巡り
唐招提寺まで来たなら、垂仁天皇陵と安康天皇陵にも行ってみたい。
以前御陵印を集めたことがあり、後追いでも御陵を参拝したかったのです。
xiaorentraveldiary.hatenablog.com
と、ここで自転車に異変が。。。
前輪がなんかガタガタ。空気がほぼ入っていない感じ。まさかのパンク?!
でも、ここからJR奈良駅まで戻るのもちょっと。。。
行けるとこまで行こうと無理やり二つの御陵を回る。
垂仁天皇陵
近鉄尼辻駅から徒歩10分くらいです(私は唐招提寺から自転車ですぐ)
遺跡名は宝来山古墳、御陵の名前は菅原伏見東陵です。
周りに濠がある前方後円墳です。墳丘長約227m、全国20位の規模です。
垂仁天皇陵の濠に小島があるのは田道間守の墓かな。
垂仁天皇は、色々事跡(伝説?)があります。
・皇后の兄の狭穂彦が反乱を起こし、皇后は兄と共に自殺
・伊勢神宮を建立
・埴輪を使うようにして殉死をやめさせた
・田道間守を常世国へ非時香菓(ときじくのかのみ。今の橘)を取りに行かせたが、田道間守が戻る前に天皇が崩御したので、田道間守は自殺してしまい、垂仁天皇陵のそばに葬られた
安康天皇陵
垂仁天皇陵から自転車で5分ちょっと、住宅街の中にあります。
(近鉄尼辻駅からは徒歩18分)
しかし、こちらの御陵。宮内庁は安康天皇陵としていますが、宝来氏という地元の有力者の山城だったという説もあります。
安康天皇は、連れ子に暗殺されてしまう(他に言いようないかしら)天皇。
でも、この天皇の敵討ちに乗じて、ライバルを殺戮しまくった弟の雄略天皇が即位したんだから、かなり大事な役どころ。
不敬罪に問われそうな書き方だけど、武蔵の国の一人の民草がここまで調べて訪ねていくんだから、許してほしい。
西大寺
なんだかもうパンクは確定なんだけど、とりあえず西大寺だけは行きたい。
夫さんは西大寺に行ったのはパンフレットなどでわかるけど、感想が書いてない。
何を思ったんだろう。
四王堂から参拝を開始。
道教禅師像がイケメンだったので、夫さんなら「女の人はイケメンに弱いからな」とか言いそう。
イケメンだから気に入られたのかもしれないですが、もともと、道鏡は優秀な方だったということを忘れちゃいけない。
どうなんでしょうねぇ、本人が野心満々だったのか。女帝が愛情を示すときに権力を使うしかなかったのか。
すごく似ている仏像に安倍文殊院でお会いした気がするけど、製作者が同じなのかな。
こちらにも塔があったんですね。
「この里は 継ぎて霜や置く 夏の野に わが見し草は もみちたりけり」
左手の碑には「道鏡を守る会」とあります。
ということは、孝謙天皇(称徳天皇)が道鏡を思って詠んだ歌なのでしょうか。
皇子、皇女に生まれても、必ずしも権力者になりたいと思うわけでもないだろうになあ、なんてことを思いながら参拝。