しゃおれんの旅日記

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奈良旅7-天皇・皇后陵めぐり②佐保山・奈保山御陵と旧奈良監獄

佐紀盾列古墳群の参拝を終え、一条通を東へ進みます。

この東進は普通自転車でも問題ないのですが、この後試練が待っています。

 

聖武天皇陵・光明皇后

宮内庁の看板は一条通沿いにあります

こちらは夫婦が隣り合っている御陵。

参道が長い

住宅街にあり、全景が見えなくて大きさがよくわかりません。

(ネットで調べたけど、どちらの御陵も墳丘長など探しきれず)

第45代聖武天皇

聖武天皇東大寺の大仏を建立させた天皇

平城京から恭仁京、紫香楽の宮、難波の宮など遷都して、悩み多き天皇だったようです。

光明皇后藤原氏出身で、この二人の子どもが称徳天皇

(皇子も生まれたのですが早世し、藤原氏以外の夫人の皇子は排斥されます)

聖武天皇陵ですがこちらの古墳は横穴式石室らしいので、崩御した奈良時代から考えるとちょっと怪しい。

さらにはこの御陵のあたりには江戸時代まで眉間寺という寺院があったようで、「佐保山に埋葬された」という記述だけを頼りに佐保山にある古墳を比定したような感じです。

光明皇后

光明皇后陵となると、多門城の一部なんじゃないかとまで言われています。

山の斜面を利用して作られていて、拝所のそばまでは行けません。

転害門(てがいもん)

転害門

 

東大寺の転害門まで自転車ですぐだったので寄り道です。

三間一戸八脚門の形式の奈良時代に建てられ、現存する門です。

奈良時代から残っているってすごい・・・・

 

お寺なのになぜしめ縄?と思い、ネットで調べてみたら、

宇佐八幡宮から東大寺へ祭神が勧請されたときに、八幡神が転害門を通ったとする伝承」があり、毎年「転害会(てがいえ)」という祭事が行われてました。

明治になるまでは、神仏習合だったからお寺でも神様に関連するしめ縄は当たりまえだったのかなと。

旧奈良監獄

レンガ造りの立派な門とバイク

転害門を見てから、残り二つの御陵を目指します。

ここからは、普通自転車で登るには厳しい坂道。

またしても自転車を押しながら進むと、旧奈良監獄に着きました。

現在は公開はしていませんが、門だけでも見たかったのです。

明治政府は、対外的に近代的な監獄の整備を急務として、「明治五大監獄」と呼ばれるレンガ造りの監獄を作りました。

(千葉・金沢・奈良・長崎・鹿児島。網走刑務所は入っていないのが意外…)

 

バイク乗りのおじさんたちが愛車の写真のためにいろいろ配置を考えていました。

写真撮ってもいいですか?と一応断ってから撮影させてもらいました。

同じ趣味のおじさんたちが、わいわい話していて楽しそうでした。

 

元明天皇

元明天皇

奈良時代は女帝の時代。

奈保山東陵が平城京遷都した女帝の御陵だと考えられています。

第43代元明天皇

ウワナベ古墳を元明天皇陵だと考えられていた時代もあったのですが、江戸時代に銘文の刻まれた「函石」が見つかったので、こちらになったそうです。

2010年に上皇ご夫妻が(当時は天皇皇后両陛下)平城遷都1300年記念祭のため奈良を訪問され、この御陵も平城遷都したときの天皇の御陵ということで参拝したそうです。

大きさや古墳の形などの情報を探しきれず。(宮内庁のサイトでは古墳の形は「山形」)

すぐそばには娘の元正天皇陵もあります。

奈良時代の御陵には堀がないんだなあと思う。(奈良時代かどうかは微妙ですが)

元正天皇

もう結構ヘロヘロ。

気合いでここまで来たという感じです。

奈保山西陵、古墳の形は山形ですが、大きさは不明(道路で一部崩れてしまっている)

第44代元正天皇

一時、元明天皇陵がウワナベ古墳だと思われていた頃は、コナベ古墳元正天皇陵にあてていたようです。元明天皇陵が函石の見つかった現在の御陵に比定されたことで、元正天皇陵もこちらになりました。

元正天皇

元明天皇陵と拝所の形が同じなので、写真を間違えたかと思いましたが、見比べると御陵の木の形などが違います。
母子で天皇になりましたが、御陵が近いから今も二人で「ほんと、大変だったわよねー、やってられないわよ」とか話していたら面白い。

(ここが本当に元正天皇陵かどうかは微妙ですが)

丘の上にある母子、その甥の聖武天皇夫妻は丘の下なんだなぁとなんとなく思う。

なぜこんな所に、と思うのも古墳巡りの醍醐味。

(思うだけで特に検証もしないけど)

 

予定していた御陵を全部参拝できて、達成感が半端ないです。

4時間足らずで、佐紀盾列古墳群からこちらの御陵を参拝することができました。

やったー。

あとは街まで降りるだけ。下るのってほんと楽ですよね。

 

奈良国立博物館

近鉄奈良駅のレンタサイクル屋さんに自転車を返して、

午後4時。まだ観光を終えるのはもったいない。

徒歩で国立博物館へ。

いつも前を通り過ぎていた奈良国立博物館

実は、奈良や京都は観光するところが多くて、国博ってまだ行ったことがなかったのです。

それに夫さんも奈良国立博物館に行っているので、私も行ってみたい。

仏像館は見応えありますね。

写真Okの仏像もあって、ゆっくり休みながら見る。

吉野の金峰山寺にある金剛力士像が特別公開されていました。

どちらも5m以上あって大迫力。

阿形

吽形

夫さんは博物館にある仏像は魂が入っていないと評している。

私も無意識にそう思ってるのかな。

お堂の中にどどーんと鎮座していると自然と手を合わせて拝むけど、
博物館にならんでいる仏像は素敵なお顔をしていても拝まないで見るだけ。

如意輪観音菩薩像

博物館で見ると「きれいなお顔」とか「優しいお顔」などと思い、お寺で見ると「ありがたい」って思っている気がする。

 

これにて、この日の観光も終わり。

日焼け止めを塗ったので、顔が赤くなることはなかったのですが、塗り忘れた足が靴下焼けしていました。

今日もヘトヘトになりました。