今回のメキシコ旅行のツアーを選ぶときに重視したのは、ティオティワカン遺跡とチチェンイッツァー遺跡に行くということと日程とお値段。
催行決定していて、かつ、お値段が無理のない設定であること。
なので、それ以外の行程については多少目をつぶっていました。
だけど、帰国した今もガイドブックを見て思うのですが、プエブラという世界遺産の街に片道2時間かけていくなら、国立人類学博物館やメキシコシティの国立宮殿に行きたかったです。
プエブラも悪くはなかったのですよ、だけど・・・という1日です。
メキシコ国立自治大学
この日は日曜日。いつもなら朝の渋滞で1時間近くかかるところを30分で着いたそう。
メキシコでは、1920年代にリベラやシケイロスといった画家たちが公共の建物の壁に、文字を読めない民衆にもわかりやすいように、歴史や革命の意義などを壁画として描く壁画運動という芸術活動が盛んになったそうです。それらの作品が2007年に世界遺産として登録されました。
代表的な国立自治大学を訪問。
まずオリンピックスタジアム
こちらの壁画はディエゴ・リベラ。聖火台が見えますね。
高架下を通って大学の構内へ。
ファン・オゴルマンの作品で中央図書館です。
ガイドブックでよく見る作品で、天然石を砕いてタイルにして描いてあるそうです。
こちらは4面に壁画があるというのに、時間の都合か西側の大学の校章のある面と南側の天動説・地動説の面のみ見学。ガイドさんが「天動説と地動説の絵」と言ったので正式名称は分からず。(北側にアステカの巨大壁画があると帰国後知ってガックリ。走ってみてくれば良かった)
細かく色々なものが描きこまれていてもっとじっくり見たかったです。
左側の円の中心に地球らしきものがあって太陽が回っていて、「プトロメオ」とあるのでプトレマイオスの天動説を示しているのだと思います。
円の上の人物の上にフリーメイソンのマークみたいなものを見つけて驚いたり、絵の下のほうはスペインや焚書をしているキリスト教徒なのかと推測したり、もっと説明してほしかったです。
こちらの絵もまたまた細かい。太陽のまわりを地球が回るのはわかるけど、12星座はこれでいいのかしら?右下に褐色の肌の人を踏みつけている馬に乗った騎士はきっとスペインの征服者、円の下の水色のモヤモヤは湖に浮かんでいたティノチテトランの都がスペインに攻められている様子なのかと。
うーん。この二つの絵の真ん中に教会があって、さらに一番上には本を持つ手があって・・・
「手と鉛筆」という作品。手に持っているのは武器ではなくペン。ペンの力で革命を遂行しようと考えていました。
左側はメキシコの重要な年号です。
1520年アステカのティノチテトランの都が陥落
1810年スペインからの独立戦争(その後独立指導者の独裁政権となる)
1857年メキシコ共和国憲法制定(独裁政権を倒した後保守派と改革派の内乱続く)
1910年メキシコ革命 始まる(1917年に立憲民主制となるも混乱続く)
19??年 何が起こると思っていたのでしょう?
メキシコの歴史は外国の侵略や植民地時代の格差や人種の多様性などから混乱の連続です。今でも経済格差からくる治安の悪さや麻薬問題などあまりいいニュースはないですよね。でも、ツアーの間中、誰も被害にもあわず無事に過ごせたので観光地の治安は守られているのかもしれません。
シュケイロスの「民衆から大学へ、大学から民衆へ」というもう一つ有名な作品は修復中で見られませんでした。
Nさんの話では、国立自治大学に入るのも卒業するのもとても大変だそう。でも、政府が援助しているため学費はとても安いとか。年間6円とか言っていたような・・・すみません、帰国後調べたけど判明しませんでした。(留学するときにはそれなりにかかるみたいです)
世界遺産の街「プエブラ」
2時間のバス移動の間、私はぐっすり。師匠(夫さん)は現地ガイドのNさんの話を興味深く聞いていたようで「話が面白かった!」とご満悦。
Nさんお薦めの本を読んでいます。(でも、師匠曰く「城山三郎より、Nさんの話のほうが面白かった」そうです)
プエブラは、16世紀のスペイン人の入植によって作られた街でメキシコシティとベラクルスを結ぶ交通の拠点として発展しました。天使が作った街ともいわれたり、タラベラ焼きという陶器で有名な街です。
1862年メキシコ軍がフランス軍を破った「プエブラの会戦」も有名です。(社会科の教員だったけどこれは知りませんでした・・・反省)
1時間半ほどかけて、かわいらしい街を観光し、昼食をとり、市場で30分ほどのフリータイムがありました。
プエブラの街も中心にある広場はソカロ広場というようで、こちらの広場の周りにも市庁舎や大聖堂など重要建築物がありました。
そして、日曜日なのでとにかく人が多い!メキシコは日曜日は家族で外食することが多いようで家族連れが多かったです。
大聖堂は広場から見るだけ。
見学したのは、サント・ドミンゴ教会でした。
しかし、こちらは日曜の礼拝中。奥には入らないでくださいとガイドさんに言われたので静かに写真だけ撮る。
正面祭壇も聖人たちがずらりとお雛様のように埋め込まれて立派ですが、ちらりと左側に見える主祭壇やその奥にあるロザリオ礼拝堂が絢爛豪華な金きら祭壇でプエブラの繁栄ぶりを表すものだそうですよ。ミサがなければ・・・でも、異教徒だからミサのお邪魔はできません。
プエブラは碁盤の目のように街が作られています。地図を見ながら歩けば色々行けそうですが、なにせツアー。団体で行動しているので皆様に迷惑かけず、はぐれないようにしなければなりません。写真撮っていて遅れる人を反面教師として(笑)
プエブラはタイル張りの外壁やお砂糖で装飾したみたいな飾りの可愛らしい家が多い。
インスタ映えする街ともいえそう(よく分からないのに使ってみました)
博物館として使われている「砂糖菓子の家」この屋根の装飾が砂糖菓子のようだといわれています。
サント・ドミンゴ教会の装飾もこんな感じでかわいかったです。
タラベラ焼きのお店にも寄りました。
青色の絵柄が多いけれど他の色も素敵でした。
こちらのお店では誰も食器のセットは買わず、試食させてくれた名物のサツマイモのお菓子を買っていました。砂糖たっぷりなので常温で日持ちもするといわれたので。
10個入っていて20ペソ(120円)濃いコーヒーに合います。
この通りはお菓子屋さんが多く、色とりどりのお菓子が可愛らしかったです。
パリアン市場でお買い物時間がありましたが、もともと物欲がないので民芸品には心動かず。
お昼にもこのモレで煮たチキンを食べましたが、このモレは「ソース」の総称で地域や家庭によって材料が様々でなかなか奥深い食べ物だそうです。
様々なスパイスやなかにはチョコレートも入っていたりするそうです。お昼に食べたときはチョコレートの味はしなかったような・・・
ガイドさんの説明のメモを見たり調べなおしたりしながら書いた今回の記事ですが、自分でもテンション低いのがわかります。時差ボケも治ってきて次の日から遺跡巡りでテンション上がりっぱなしになるんですけどね。
でも、かわいらしい街なので好きな人はきっと好きだと思います。