いよいよ待ちに待ったティオティワカン遺跡観光です!
私にとってこれまでの2日はメキシコ高地に慣れるための時間だったと言っても過言ではないです。
ざっくりティオティワカン遺跡の説明
ティオティワカン文明の中心的な都市で、紀元50年から650年頃(日本で言うなら弥生時代から飛鳥時代)に交易や宗教都市として栄えたと考えられています。
その時代にすでに上下水道も完備していたという先進文明を持っていましたが、滅んだ理由はいまだよく分かっていないそうです。
ティオテイワカンとは12世紀に廃墟となったこの地を発見したアステカ人の言葉で「神々の都市」と言う意味で、アステカ人は崇拝の対象としたそうです。(もともとの地名などは分からないようです)
太陽のピラミッド、月のピラミッド、ケツァルコアトルの神殿などがあり、1987年に世界遺産となりました。
太陽のピラミッドは世界で三番目に大きいピラミッドだそうです。
突然ですがピラミッドランキング
世界で3番目というので、1,2位はエジプトかと思ったらびっくり伏兵が!
1位 エジプトのクフ王のピラミッド 高さ146.6m(現在は138m)、底辺の長さ230m
2位 メキシコのチョルーラのピラミッド 体積で言ったらエジプトよりも大きいんじゃないかと言われています。高さ65m、底辺の長さ約400mということですが、スペイン人の侵略の際に土に覆われて現在は頂上に教会が建っているそうでピラミッドの全貌は見えないようです。プエブラから近いようなので、2日目に寄ってくれたら良かったのにーー。
高さでいったら、2位はエジプトのカフラー王のピラミッドです。高さ143m(現在の高さ136m)
3位 ティオティワカン遺跡の太陽のピラミッドは高さ65m、底辺の長さ230m。
注意なのは、エジプトのピラミッドは墓と考えられていますが(最近はそうではないとする学説もありますが)、メキシコのピラミッドは神殿です。墓ではありません!
余談ながら世界三大墳墓というのがあり、クフ王のピラミッドと秦の始皇帝陵、仁徳天皇陵というのがありますが、そもそもこの「世界三大〇〇」って日本人しか数えないらしいですね。
激しく脱線しました。観光の話に戻ります。
まずジャガーの宮殿
ホテルから約1時間ほどでティオティワカン遺跡に着きます。
入口は3ヶ所ほどあり、月のピラミッドに近い所から入り、トイレ休憩後観光開始。
建物越しに月のピラミッドが見えていてドキドキ♡
ジャガーの宮殿は中にジャガーの壁画が良い状態で残っていたり、
ケツァルコアトル(聖なる鳥の羽をもつ蛇)の宮殿にはケツァルパパロトル(聖なる蝶)の像が刻まれた柱(ほとんどが復元らしい)があるようなのですが、団体ツアーはあっさり通過。
現地ガイドのNさんの説明を聞きます。
2代目大統領がメキシコ五輪に合わせて、ティオティワカン遺跡の修復を命じたのですが、資料がないので当初想像で復元しちゃった部分も多かったとか。
もともとインカの遺跡と違って、ティオティワカンの建物を作る石は細かくセメントで積んでいたこともあり、石と石の組み合わせなどは想像するしかないので、とりあえず積んでしまった。
でも、復元です、オリジナルではないですよーと示したほうがいいということで、つなぎ目に小石で点々をつけているのが復元された部分です。
実は赤丸以外も点々でつながっています。というかほとんど復元なのでビックリ。
太陽のピラミッドは7割くらいあってるけど残りは想像で復元しちゃったけど、月のピラミッドは復元はせず、わかるところまでしか修復しないというように方針が変わったので、途中のわかる所までしか石が積まれていないそうです。
ところで、ティオティワカン文明はセメントにサボテンを入れて発酵させて繊維を入れて強度を増したという風に説明を聞きましたが、セメントに混ぜ物して平気なのかなあ?
南米でもペルーを訪れる日本人の6分の1しかメキシコには訪れないそうで、もっと訪れる人が増えるようにメキシコ政府も広報活動を頑張ればいいのに、と言ってました。
月のピラミッド
両側に小さめのピラミッドが並んでいます。正面から見るとアシンメトリー(非対称)になってます。そして、上のほうはちゃんと積んでなくて石がごちゃごちゃっとあります。(多分これが途中まで修復したということでしょう)
標高が2000m以上あるので一気に登ると息が切れます。
添乗員さんが「見るだけでも記念になりますよ。けっして無理はしないでくださいね」と。団体さんの中にはご年配の方が多かったので広場で待つ方も多し。
月のピラミッドは途中までしか登れませんが、登った先の景色が絶景!
月のピラミッドの前の広場は儀式の場として使われたと考えられています。
この両側の多くの小さなピラミッドは舞台のように使われたとか。
マヤの神殿などは台の上に神殿があることが多いが、ここでは台の上に神殿が見当たらないそうで、木で作られたからとか、神殿の石材を別の建物に利用したからとかまだ真相はわからないとのことです。
そして、ティオティワカン遺跡には石碑がないので、これがまた謎を深めてしまっていると。
小さく見えますが、横のピラミッドも案外大きいです。
ジャガーの壁画
月のピラミッドから太陽のピラミッドの間にジャガーの壁画があります。
ここまで状態がよく残っているのは珍しいそう。
メキシコではジャガーは最強の動物で、また特別な動物のため信仰の対象でもあったそうです。
太陽のピラミッド
いよいよ太陽のピラミッド!エジプトのピラミッドも昔は登れたらしいですが、今は禁止になっているので、石モノ好きとしては嬉しいです。
月曜日の午前中だったのですいていますが、日曜のお昼ごろなど大混雑で登るまで1時間近くかかることもあるようです。
太陽のピラミッドの階段のほうが月のピラミッドよりも一段一段は小さいのですが、やっぱり角度は急なので気を付けて登ったほうがいいです。
そして、ネットで頂上に金の三角点があって触ると願いが叶うという情報を見たので楽しみにしていたのですが、そんなものはなかったです。残念。
私たちが行ったのは12月なので、暑くもなく寒くもなく過ごしやすかったのですが、ご覧の通り全く日陰がありません。暑い時期は飲み物など十分対策をとってください。
この斜面の石はセメントがずれないためのものです。
ピラミッドの上から見るとお土産物売りの人たちが観光客を待っているのがわかります。
赤い→のところにバスが待っているのでどうしても見てしまいますが、ヒスイ(風)の仮面や黒曜石のアクセサリーなど欲しいものがありません。
写真で左右にまっすぐ伸びる道が先ほどの死者の道でさらに左側、南側に行くとケツァルコアトルの神殿などがあるのですが、団体ツアーはそこも割愛。
ツアーは効率よく周れるけど少し物足りないですね。お腹いっぱい食べたい人なので。
でも、二つのピラミッドを登って大きさを体感し太陽に近付けた感じがして大満足なのでした。
ちなみに、「太陽のピラミッド」や「月のピラミッド」の名は現代の学者が勝手につけたものだそうです。太陽の動きを計算して作られているから(夏至の日には太陽がピラミッドの正面に沈むように設計)「太陽のピラミッド」で、月はそれよりも小さいからとか。文字資料がないと後世の学者のやりたい放題ですね。タイムマシンができたら現地調査で真相を教えてもらいたいです。
国内線でメリダへ移動
この後昼食をとり、メキシコシティの空港へ戻りメリダへ飛びました。
ティオテイワカンがすいていてあっさり観光が終わったためなのか、たまたま渋滞がなかったからなのか、空港に離陸3時間以上前についてまだゲートも分からない状態。
ここで、現地ガイドのNさん(日本人)とゴンちゃん(メキシコ人)さんとお別れ。
次に会った現地ガイドのSさんと比べるとNさんがどれほど良かったかをつくづく思いました。
メリダへは2時間のフライト。羽田から2時間だと福岡くらい?
地図ではそれほど遠く見えないのにメキシコ大きいですね。
標高が低いので一気に南国に来た!って感じです。蒸し暑い。
ここでユカタン半島の現地ガイドのSさん登場。彼については後述。
ハイアットリージェンシーメリダ
お部屋も広くて快適でした。
近くにOXXO、ウォルマートもありました。
夕食も団体ツアー向けの割には美味しかったです。
この次の日も遺跡めぐりが続くので体力温存のため早寝。