しゃおれんの旅日記

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熊本古代史旅③高千穂峡・高千穂神社

通潤橋の見学を終えて、いよいよ高千穂です。

高千穂峡の観光から

紅葉は今一つ

こちらは外国人も多く来る有名な観光地。

駐車場を探していると、車道に観光客がはみだすほどの人の多さ。

第2あららぎ駐車場(300円)に停めて、観光開始です。

高い所が苦手なのでちょっと怖い

高千穂では、ポットホール多数(石が転がって川底や崖に丸く穴をあける。甌穴)を見かけました。

これ、なんて言うんだっけ?地学好きな夫さんならすぐ教えてくれるのに・・・

と思っていたら、友人のインスタに答え出てました。ありがとう。

三つの橋が一度に見える場所

奥から「神都高千穂大橋」「高千穂大橋」「神橋」です。

阿蘇火山の火砕流が浸食され、すごい迫力の柱状節理の峡谷になっています。

夫さんが見たら喜ぶだろうなあ。

ここから先の通路が工事のため通行止めになっていて、真名井の滝まで行くには一度車道に戻る必要ありでした。けっこうめんどくさいですが、2023年12月までの辛抱。

おのころ島

こんなところにおのころ島が。

おのころ池にはチョウザメがいました

 

真名井の滝はどこだろうと探していると滝見台があり、そこからの景色が、よくガイドブックでみる高千穂峡の景色でした。

貸しボートに乗る人たち

 

御橋から見る真名井の滝

滝見台とは逆の方向から見ています。

すごい迫力

柱状節理に目を奪われます。

 

日本書紀」では皇孫瓊瓊杵尊が天降ったとされる「日向の襲の高千穂峰(ひむかのそのたかちほのたけ)」

古事記では「筑紫日向高千穂之久士布流多気(つくしひむかのたかちほのくしふるたけ)」

今年の2月に行った糸島の博物館のガイドさんは、糸島こそ天孫降臨の地と言っていましたが、ちょっと苦しい?

和銅2(709)年に薩摩が分立し、和銅6(713)年に大隅が分立するまで、両国は日向に含まれていて、大隅国となった肝圷・贈於(襲の古名)大隅・姶羅の四郡はもとは日向に含まれていました。

ということで、ここを天孫降臨の地としています。

高千穂峰とあるから高千穂峡ではなく、国見が丘のほうかしら?(今回は行ってない)

峰ではないですが、人がいなければこの深い峡谷はなかなかに神秘的に思われるので、天孫が降ったと言われても納得してしまいそうです。

 

が、鹿児島にも「高千穂河原」があって、霧島神宮古宮址も天孫降臨の地とされてますよね。

まだ鹿児島には行ったことがないので、検証してこなくては。

高千穂神社のご祭神

高千穂郷八十八社の総社。ご祭神は高千穂皇神十社大明神

高千穂皇神(たかちほすめがみ)は日向三代とその配偶神の総称。

ご利益は、農産業・厄払い・縁結びです。

 

瓊瓊杵尊(ににぎのみこと。天孫)・木花咲耶姫命(このはなさくやひめ)

こちらの姫の名を見るたび、ににぎが美しい妹の木花咲耶姫だけ召して、醜い姉の石長姫は返したことから、寿命が短くなったという神話を思い出し、「男って見た目にだまされがち」と鼻で笑ってしまう。

彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと。山幸彦)・豊玉姫命(とよたまひめのみこと。海神の娘)

豊玉姫は出産のときに八尋鰐の姿に戻っていたのを、ひこほほでみに見られて恥じて海に戻ってしまう。「ダメと言われるとよけい見たくなる」とはいうけど、皇室の祖の神様がこれでいいの?

鵜鵝草葦不合尊(うがやふきあえずのみこと)・玉依姫命(たまよりひめのみこと)

母の豊玉姫が海に帰ってしまったので、叔母の玉依姫に育てられ、後に妻とし、神日本磐余彦命(かむやまといわれひこのみこと)神武天皇が生まれます。

叔母が妻?年の差はいくつ?

色々書いちゃいましたが、皇室敬愛しています。

 

十社大明神は、10柱を祀っています。以下二柱と八人の子供とともに祀られています。

三毛入野命(みけぬのみこと):神武天皇の兄。うがやふきあえずの三男。

鵜目姫命(うのめひめのみこと):三毛入野命は、東征の際に兄弟とはぐれて高千穂に戻り、鬼八を退治して祖母岳明神の孫の鵜目姫を妃にしたという伝承有り。

(今回、通行止めで行けなかったけど、五ケ瀬川沿いに「鬼八の力石」というのがありました。鬼八と三毛入野命が力自慢をした巨石だそうです)

へぇー。知らなかった。兄弟みんなで東征したとばかり思っていた。

 

古事記日本書紀を読んでいても頭に入らなかったのに、実際行ってからネットで調べる方が分かるっていうのは、便利な世の中になったと思っていいのかな。

高千穂神社

高千穂神社

高千穂峡からは車ですぐ。

雰囲気が素敵

狛犬が仔犬を踏んづけているように見える、なんて不謹慎なこと言っていたら、
こちらの狛犬は、鎌倉幕府の寄進の社宝で、重文でした。

阿形の狛犬

吽形の狛犬

境内には、頼朝の代参として、天下泰平を祈願して参詣した秩父の豪族畠山重忠が植えたという「秩父杉」(樹齢800年)があります。

秩父

この木以外にも巨樹が多かった。

観光を終えて、ふと、一人の旅行者に目が釘付けになる。

高千穂峡にいたスーツケースを引きづる若者が、ここにいたから。

友人は、「この後どこに行くんだろう?載せていってあげたい」などと優しいことを言っていたけど、中国や欧州をひとり放浪旅した私からしたら、こんな道をスーツケースで移動する目論見の甘さは、一度痛い目に合わないと治らないと思う。

砂利道が多い神社の境内をスーツケースが音を立てて動いていたら、うるさくて神様に失礼。

身軽に動けるように荷物を減らして背負うか、駅かバスターミナルに預けるべき。

この後また別の場所でも彼を見かけて、「どう動いてここまで来た?」と驚きました。案外根性はある?