しゃおれんの旅日記

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坂東巡礼㉓21番八溝山日輪寺 登山の思い出に泣く

日輪寺は八溝山(1022m)の八合目に付近にあります。

(山頂には、日本武尊が創建した八溝神社がある)

徒歩しかなかった時代には、道のりが厳しくて、日輪寺参りを諦め麓から遥拝する参拝者もいたとか。

「八溝知らずの偽坂東」とかいう言葉もある。

今は林道を通れば、車でお寺まで行けますが、私は運転ができません。

ガイドブックには、常陸太田駅から終点蛇穴までバスで約40分ほど行き、そこから徒歩2時間とある。

バスは一日4往復しかない。

巡礼にタクシーは使わないというこだわりがある私は、当然バス&徒歩ですが、言うほど大変ではなかったです。

登山となると、山好きの夫さんを思い出すのでこれまで延び延びにしてきました。

やっと宿題が終わった気がして安心しました。

注意!常陸大子駅にはコインロッカーがありません。

私は玉屋さんに置いて行きました。留守だったみたいで、メモとともに置いていったのに、ちゃんと預かってくれました。

バスが限られる

常陸大子駅前から蛇穴行きのバスは日曜運休。

帰りは4便

行き(大子駅発) 7:57 10:54 12:20 15:08 (16:10 17:50 土運休)

帰り(蛇穴発) 8:40 11:41 13:08 17:50(土曜は3便が13:50 4便が16:00)

2024.6現在の時刻なので、茨城交通サイトを確認してくださいね。

路線バスのご案内 - 茨城交通

ちなみに茨城交通は、現金の他は、いばっぴカード、クレカやQRコードは使えますが、SuicaPASMOは使えません。

 

お寺の納経印受付時間が4~10月は8時~16時半、11~3月は9時~16時(1.2月は閉山)とすると、

自然と乗る便が限られます。

私は、7:57で行き、13:08で帰ってくるつもりでした。

水郡線は二時間に1本しかなくて、13:52常陸大子駅発で、その前は11時台。

でも、歩きだしたら、11:41で帰れるんじゃないかなーと。

駅に早く戻れたとて、何もすることがないんですが、ふと袋田の滝に行ってみるのもいいかもと思い、トットトットコ登っていきました。

行きの記録

たまに速くなっているのは、平らな道で小走りしているから。ずっと歩いていると違う筋肉使いたくて走りたくなる。

帰りの記録

帰りは降りてきてからトイレに寄って、そこでGPSを切ったので距離が少し短い。

 

登りも下りもほぼペースが一緒なのは、雨が続いたせいで路面が滑りやすく、登りはどんどん行けるのに、下りが慎重になったからだと思います。

連日の朝ランの成果が出たのかも。

行き後半の1km(帰りは最初の1km)は登山道で、すごく時間がかかってます。

登山道が舗装された林道に並んでありますが、雨が続いた後で登山道を通るのは滑りそうなので、私はひたすら林道を進みました。

林道歩き

バスを降りるときに、運転手さんに「頑張って」と応援される。

バスの進行方向に看板あり

鳥居をくぐっていきます。

八溝神社の鳥居(8:39)

無事に参拝できるよう祈る

苔むしていい感じ

こんな感じの林道です

登山道(8:47)

八溝山は福島にまたがる?茨城最高峰で、登山客も多いらしい。

けど、実はこの日は明け方まで雨が降り、九州や西日本には線状降水帯も発生するくらいの荒天だったので、登山する人はいなかった。平日だし。

(予約したときの予報はそんなに悪くなかった)

 

「日輪寺・八溝山」を検索すると、ヤマレコやヤマップの記録がすごく見つかる。

そして、たいがいこちらの登山道を通っていて、最後には八溝山の山頂にも行っています。

が、私は、登山が好きだった夫さんを思い出すし、もう登山はしないと決めたので、あえての林道歩き(たまに小走り)。

霧がすごい

霧もあるし、路面は濡れてるしで、全く楽しくない。修行。巡礼のため。

推しの歌を聞いて乗り切る。

 

夫さんを思い出して泣く

思えば、登山は、夫さんにつきあって始めたのでした。

夫さんは百名山を73だったか、踏破していて、私も30以上お付き合いしました。

登山に全く興味なかったのに、夫さんが靴や服や道具を買ってくれて、一緒に登ったらランニングが趣味だけあって、体力的に辛くなかったので、夫さんの喜ぶ顔見たさにお供をするように。

助手席で寝ても怒らず、必ず温泉も連れて行ってくれて、接待登山と呼んでいた。

私は登りが得意で、どんどん登れるけど、下りが下手で転んだり、滑落したり。

「この道、怖いー、大変ー、来るんじゃなかった―」と文句ばっかり言ってたら、「文句ばっかり言うな」と怒られたので、「文句じゃないよ!甘えてるんだよ!」と言ったら、「そうか。かわいそうに。足が短いから大変なんだね。よしよし」と甘やかしてくれたことなんかも思い出す。

(夫さんは180cmあったけど、私は150cmしかない)

山好きお父さんに無理やり連れてこられた小学生の雰囲気だったと思う。

大雪山で、レインコートで夫さんの後をうつむいて歩いていたら、団体さんに「お子さん通してあげてー」と言われたっけ。

 

てなことを歩きながら思い出し、もう二度と山には登らないと決意を新たにする。

 

山頂まで5.2km(9:00)

山頂に行くつもりないが、1kmごとにあるこの標識は嬉しい。

「3.2km」の標識を9:21に見て、その数分後、「日輪寺まで1.2km」とある。

森林浴コース

ネット情報では、多くの方はここを進んでいる。

「日輪寺入口」とあったし、日輪寺まで1.2kmならいいかと進む。

どうして、「舗装された林道」を最後まで行かなかったんだろう。

夫さんと登山したことを思い出して泣いてしまいましたよ。

この道は、いったん谷に下り、また登ります。

こんな倒木があった

くぐろうか迷ったけど、奥の木は抱き着きながら乗り越えた。

倒木ごと下に落ちなくて良かった。

小さな川がある

谷を下ったら今度は登り

登山はお付き合いだったけど、それでも好きな山はある。

甲武信岳会津駒ケ岳、大山とか。

今回、ふかふかの落ち葉を踏みしめながら、川の音を聞いていたら、甲武信岳を思い出した。

 

今回は登山靴ではなく、ランニングシューズだったので滑りやすくて、慎重に行く。

ここで、転んでも誰にも気づいてもらえなそうだから。

 

そんなこんなで、黙々と登っていたら、なんと、1時間10分くらいで日輪寺に着いた。

徒歩2時間は、日ごろ運動していない人向けかな?

巡礼しようと思う方はもう少し上の年代設定なのかも。

日輪寺

赤い屋根が山に映える

本堂で納経印を頂く。

中に入って、ご本尊にお参りしていると、ご住職が来てくださった。

札所のご本尊は秘仏が多いが、こちらはご本尊の十一面観音を拝むことができます。

少し暗いけど、手前にお顔をアップで撮った写真を置いてあるのでそちらも見ながら。

納経印

天武天皇2年(672)年、役行者が創建したとされるだけあって、こんな山の中に・・・

もう少し麓でも全然いいのに。

 

私の後に、車で来たご夫婦がいました。

ご夫婦がご住職と話し始めたので、私は本堂を出ました。

雨と泥で汚れてしまった神馬

弁財天

時間をかけてきた割に、お寺にいた時間は15分ほど。

 

多くの人は、八溝山の山頂に行ってるみたいだけど、霧だし、登りたくないのでそのまま帰りました。

帰りも初めは森林浴コースで、泣きそうになりながら帰る。

(通ってない道を通るのが嫌で、林道は通らなかった。林道は遠回りになるとも思ったし。でも、ランナーだから、舗装された道のほうが早かったかも)

帰りは、これでもう登山しなくて済むという達成感でいっぱい。

下りと上りがあまりペースが変わらないのは下りが苦手なせいです。

バス停には、20分くらい前には戻り、おやつを食べてバスを待ちました。

 

坂東巡礼、残るは千葉の四寺。やれやれ。

無事に帰ってこれて、ほっとしました。

筋肉痛にもならなかった。2月に手術したとは思えない回復ぶり。

 

常陸大子駅には12時20分ごろ戻れたので、その後袋田の滝にタクシーで行きました。