本に影響されやすい私はさっそく古墳巡りの日帰り旅へ。
千葉から群馬の高崎はそうとう遠い。電車とバスとレンタルサイクルでとネットを駆使して計画を立てていました。
そんな中、天気が悪くて週末の山の予定がなくなった師匠(夫さん)が「車出してあげるよ」とのこと。
すごくありがたいけど、興味無いんじゃないかなー?大丈夫?とかなり念を押す。
車の中で寝ててもいいし、と言ってくれたので秋の長雨の合間をついて群馬へドライブ!
初回から「ひとり」ではなくなった古代史愛好会(笑)
朝5時半に家を出て、思ったよりも早く藤岡ICをおり、8時の開店と同時にココスでモーニング。
まず最初に行ったのは「七輿山古墳」
6世紀後半に築かれた前方後円墳、前方部幅106m、後円部径87m、高さ16m、最近の調査では長さ150mを超えると言われる大きさで三段築盛。とても大きいですね。
七輿の名前の由来はネットで調べたところで「多胡群を賜った羊太夫は、いたずらで天馬の羽尾を抜いてしまったところ、天馬が飛べなくなってしまい朝廷に日参できなくなってしまった。
謀反を疑われ討伐され、自害した妻子が七つの輿に載せられ葬られたことから七輿山と名が付いた」と。
(ざっくりですみません。多胡群を賜ったとされるのは8世紀で古墳の成立年代と合わないけど、その辺は伝説なので)
ここは、桜の名所でもあるそうです。確かに、桜の木がありました!
駐車場で待つという師匠を置いて、一人で見学開始です。
三段の中段には、たくさんの小さなお地蔵さんがいるのですが、
ネットで見たように首が落とされていました(昔、不届きな子供たちがいたずらしたとか)
ちょっと怖かったので近寄らず上段へ駆け上がりました。
上段の仏像も首が落ちていたのでちょっと怖い。
それはさておき、古墳の上に登るのは初めてなのでかなりワクワク。
鞍部にむかって降りてみて登ります。
これはどっちが方でどっちが円かな?と確認したくなりました。
角が分かるので、こちらが前方のようですね。
降りてみたらちゃんと角がわかります。横を彼岸花がふちどっていました。
後円の部分も確認。木が多いので全体像がつかみづらいですね。
桜の名所と言われるのも納得です。咲いたらきれいそう。
大きいー。埋葬者は勢力が大きかったのですね。上毛野君小熊の墓だったら面白いのに、
ざっと調べただけではそんな記事は無かったです。残念。これから調査が進んで解明されることを期待します。
(もしかしたら、もう分かっているのかな?すみません、勉強不足で)
私が大満足で車に戻ると、師匠に「古墳に登ってきたの?」と驚かれる。
関西出身の師匠にとって、古墳=陵の感覚が強いらしい。
それと、私が怪談を苦手とするので「お墓なのに怖くないの?」ともいわれた。
もう中にいらっしゃらないもーん。それよりも見てみたい、登ってみたい好奇心が勝ってしまった。
次は、車で2分くらいのところにある伊勢塚古墳。
ここはなんと!玄室に入れるんです!
駐車場がなく、師匠は車で待機。
南に面した羨道部から入ります。
ここで痛恨のミスに気付く。懐中電灯を忘れたーーー!
でも、入っていきます。すでに丸石が積み上げられているのが分かります。
中は暗いのでフラッシュたきながら一瞬一瞬目を凝らして見学。
模様積石室ということで、大きな石のまわりに小さな石を配置してなかなかおしゃれです。中は1.5mの私が余裕で立てます。天井には大きな石があって、どんな構造?と不思議に。この模様は表面の飾で、天井石は側面に大きな石が支えているのかな?
柿の木があったりすぐそばに人家があって看板がないと気が付かないかも。
この次は群馬県立歴史博物館へ移動。
予定では、倉賀野駅でレンタサイクル(ネット情報では3台しかないという)を借りて、七輿山と伊勢塚古墳を周ってから、ぐんまの森にある歴史博物館周辺を回る予定だったので、車だと本当に楽!
こちらの東国古墳文化室に来たかったのです!
その後に行く予定の綿貫観音山古墳出土の埴輪や副葬品があるので事前に見ておきたかったのです。
とても見ごたえありました。古代の群馬はすごく栄えていたし外国とも交流があったのですね。通史の部分もじっくり見たかったけど、師匠が車で待っていたのでざっくり。
そして、博物館から1㎞ちょっとのところにある綿貫観音山古墳へ。
ここではこの日初、師匠が車から降りて一緒に見学しました。
「古墳に登っていいなんて不思議だー」とか言いながら。
横穴式石室の中は事前申し込みをすれば見学できるそうですが、この日は入口から目を凝らして見るだけ。石がきれいにつみあげられています。この古墳は未盗掘で副葬品が多く見つかり、石室内部の様子も博物館で説明されていました。石棺ではなく、奥に布団のようなものに寝かされていたのがオドロキ。
後円墳に立つワタクシ。大きさが分かりますよね。
この古墳の周りには人物埴輪や動物・家・武器などの埴輪、円筒埴輪などが並べられていたことがわかりました。この人物埴輪を博物館で見てワクワクしました。
この他にもこの周辺にたくさん古墳があって見切れないほどなのですが、倉賀野駅周辺はここで切り上げ、午後は保渡田古墳群のほうへ移動しましたー。