しゃおれんの旅日記

インフラ等は記事を書いた時点のものです。現在の状況はご確認お願いします。

大峰山は世界遺産でもあるんですよ2017.5.14-百名山8座目

今年も我が家の登山シーズンが開幕しました。
 
百名山制覇を目指す我が家では、師匠の実家の大阪に行った帰りに
せっかくなので近畿地方百名山を抑えておこうかと。
昨年伊吹山は登頂済み(出張の帰りに師匠だけ)なので、
今回は「大峰山と大台ケ原」に行こう!
 
この大峰山は、2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコ世界遺産に登録されました。
イメージ 2
和歌山県世界遺産文化センターのサイトから引用します。
『山岳での実践行を重んじる修験道では、山に入って苦行を重ねながら踏破することを「奥駈」あるいは「峯入」と称して最も重視するが、大峯はその舞台である。冬季は氷雪に閉ざされる険しい峯々が信仰の対象とされ、数多くの行場や拠点となる社寺を結んで「大峯奥駈道」が走っている。』
ということで、今回は日本百名山世界遺産の両方に行ったことができるという一石二鳥なのでした。
 
大峰山自体は女人禁制なので、私と師匠が登ったのは女性も登れる「弥山経由八経ヶ岳」のコースです。
八経ヶ岳は近畿最高峰でもあります。
イメージ 1
八経ヶ岳へは車で洞川温泉から国道21号と309号を通って行者還トンネル西口の駐車場に車を停め、弥山登山口から登りはじめました。
洞川温泉から向かう309号線は林道なんですが、ものすごーく狭くてすれ違いもできないくらいコワイです。
崖側の石止めの網がたわんでいて今にも石が転がり出てきそうで、ガードレールは内側に倒れているところもあります。助手席の私は写真を撮ろうかと思ったけど、真剣に運転している師匠に悪くてじっとしていました。
 
洞川温泉から1時間弱で駐車場に着きます。(すぐにプレハブからおじさんが出てきてくれて誘導してくれます。駐車料金1000円。きれいな水洗トイレもあります1回100円)
駐車場は第三駐車場まであるので、かなりの数がとめられると思います。
309号も吉野側からならそれほど道も狭くないので、大きい車の方は吉野側からがお薦めです。
多分バスは吉野のほうからでないと来れないのでは?
(でも、洞川温泉から吉野経由で行者還トンネル西口駐車場は多分2時間半くらいかかると思います・・・)
 
イメージ 3
前置きが長くなりましたが、朝6時登山開始です。
風がとても強くて防寒着着てます。

イメージ 4
開始直後はゆるやかな道。
いつも私が初めから飛ばして文句を言われるので今回は師匠が前です。
 
イメージ 5
沢にかかる小さな橋を渡ります。
イメージ 6
この後はだんだん斜面がきつくなっていきます。
イメージ 7
シャクナゲがきれいです。上のほうはつぼみでしたが下のほうから咲き始めています。
 
イメージ 8
だんだん斜面がきつくなってきます。
尾根なので風が抜けて気持ちいいです。
 
イメージ 9
周りの山々も見えるようになり、日も差してきました。
 
イメージ 11
最初のポイント、奥駈出合には6:50着。
元気なので、水分補給だけで先に進みます。
ユネスコ世界遺産のマーク付きの案内標識。
この他に黄色の看板もあります。
イメージ 10
出合いの後は多少のアップダウンはあるもののこんな感じにゆるやか。
(でも、ゆるやかだと思うと意外と上がったり下がったりするので足に来ます。
まるで、東京マラソン富岡八幡宮の折り返しあたりの様だわ・・・。
分かる人にしか分からない例えですみません)
風がものすごーく抜けます。
 
イメージ 12 
弁天の森 7:16着。
今回はこうしたポイントごとに腕時計を写真に撮って時間を記録。

イメージ 13
7:38聖宝の宿跡
このお方は聖宝理源大師。
役行者没後衰退しかけていた大峰山修験道を再興させた方だそうです。
洞川温泉にあった龍泉寺もこのお方が再興なさったそうです。
 
イメージ 14
 
この後聖宝八丁と呼ばれる急登です。
とは言っても木の階段もあって登りやすい―と思っていたら長い階段ってじわじわ足がやられます。
ここまでほとんど人がいなかったのはまだ時間が早かったから。
この辺で、せっかちな江戸っ子の私は人の後ろを歩いていられず師匠の前に出てサクサク進む。
 
イメージ 15
 
階段の途中で休んでいると、弥山小屋から降りてきたような団体さんが来ました。
先頭に行者さんのような白い服を着たガイドさんがいます。
すれちがった団体さんは老若男女問わず色々な年代の方がいました。
行き過ぎるまで待とうかと思うと、何チーム目かのガイドさんに「まだまだ来ますよ」と言われたので、
階段が広いからすれ違えるだろうと出発することに。
 
イメージ 16
団体さんのお姉さんに「さすが若い人は違うわねー」と言われ、途中で休めなくなり
ひたすら階段を登り続けた。見栄っ張りな自分がカワイラシイ。
師匠と「自分の体の重さがニクイ」「今度こそ痩せよう」と話しながら登る。
 
40分ほど階段や急坂を登っていくととうとう着きました!
8:35弥山小屋です。

イメージ 17
 
小屋の前の広場に大峰奥駈道の説明があります。
吉野から熊野を結ぶ山々を縦走し、奥駈修行をする古道で約80キロもあるそうです。
イメージ 18
 
弥山の山頂には弁天様もいらっしゃいます。
 
イメージ 23
 
イメージ 24
鳥居の前に「皇太子殿下ご登頂記念」の石碑が・・・
殿下は登山がご趣味でいらっしゃったっけ。
立がれている木が多くて少し不思議な雰囲気。
イメージ 25
弥山から見える八経ヶ岳
弥山から往復1時間ほどで行ってこれます。
弁天様のお参りを終えて、8:47 八経ヶ岳へ出発。

イメージ 19
5月だというのにけっこう雪が残っています。
登山道には残っていませんのでご安心を。

イメージ 20
 
鹿の食害からオオヤマレンゲの保護するため柵があり、ドアも紐で〆るようになっていました。
が、山頂側に近い方はドアが石に当たるようになってしまい開かなくなった為か、
近くの網が破られていてみなそこから出入りしていたので、鹿も案外普通に入れているかも。

イメージ 21
9:11 近畿最高峰八経ヶ岳到着!

イメージ 22
吉野の深い山々が見えます。
この頃は晴れてきたからか天候が落ち着いて風も弱まり、
日差しもあってあたたかくとても気持ちよかったです。
 
9:42弥山小屋に再び到着。師匠は登山バッチを記念に購入。
(下の駐車場でも同じものが買えます。しかも小屋では600円が、駐車場のプレハブでは500円です)
持ってきたおにぎりやぱんなどを食べて少し休憩。
 
10:00下山開始です。私は下りが下手なので、下りが階段だと助かるーと思ったけれど、
下りの長い階段は本当に足に来ます。
 
10:35聖宝の宿跡
10:57弁天の森
11:10石休の宿跡
↓行きはどうやら見逃していたみたい。
イメージ 26
 
帰りはいい時間になったのか多くの人とすれ違いました。
日差しも多く眺望も良く気分爽快。山は気持ちがいいなーと。
 
11:18出合。
私は出合のことを「立ち合い」とつい言って「関取か?!」と心の中で自分に突っ込んでいました。
 
出合の後の急な坂を下っているとき、石が多いし、木の根は出ているしで、なかなか難儀しました。
 
今年初登山で勘が鈍っていたのかもしれない。
疲れてぼんやりしてのかもしれない。
あっと、思ったときには登山道の横の斜面を回転しながら落ちていました。2mくらい。
何をして転んだのか理由が分からない。
「落ちてる!」と思った時に肘を張ってみたけど斜面の下側に踏ん張ったみたいでもう一回転してしまい、
「まずい!」と思った時に木に引っかかって止まりました。
落ち葉で柔らかくそれほど急な斜面でなかったので本当に良かったです。
師匠は私が「ひゃー」と言いながら回転しているのを見てすごく驚いたと言っていました。
脚をすりむいた感じがするもののタイツ履いているので大丈夫だし、
それ以外は全く無傷だったので本当に運が良かったです。
私が引っかかった木には割と大きな石も引っかかっていて、
あんなのが頭に落ちたら死ぬな、とヒヤっとしました。
(後から考えたら私がひっかかることで木が揺れるか折れるかして石はもっと下に落ちていくのだけど)
 
それからは慎重に慎重に降りました。
そうは言っても疲れていると足がちゃんと上がりきっていなくて木の根にひっかかったり、
浮石に気が付かなかったり。しっかりしないと危険危険。
今までそんなに難しい山に登っているという自覚が無かったので反省。
 
 
12時にはスタート地点の行者還トンネル西口に戻りました。
休憩込みで6時間のコース。途中転落したものの無事に登れてよかったー。
 
しかし、夏の登山ツアーを考えると連日登山する体力がないことを痛感。
(1週間で4座登る予定を組んでいるので)
これから、トレーニングとダイエットに励まなければ。
 
下山したのが12時だったので、もう一つの百名山「大台ケ原」までこのまま一気に行ってしまおうと
トンネルを抜け309号線から169号を通って大台ケ原へ向かいました。
(つづく)