しゃおれんの旅日記

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歴史マニア韓国旅 その5 徳寿宮の大韓帝国歴史館

3日目の朝はゆっくり起きて、前日の食べ過ぎのために朝食抜きで観光開始。
徳寿宮に行く前に、その手前にある円丘檀に行く。
エスティンチョースンの隣にある、パワースポットです。
ここは、王が祭天儀礼をおこなう場所で豊作を祈る場所だったそうです。
高麗王朝時代から続き、1897年高宗が大韓帝国皇帝に即位したのが最後だそうです。
 
 
 
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こちらは石彫大門。ヘテ(物事の是非や善悪を判断する韓国古来の想像上の動物。ほのぼのした顔が好き)が門の横にもいて、みんなこっちを見ているようで笑える。残念ながら、皇穹宇は修理中。次回また来ようっと。
ここは無料です。天気がいいとここでお弁当食べる人もいるようです。
次に行く徳寿宮は1000w(約100円)だったし、今回は観光にほんとお金がかからないなー。
 
 
さて、意外と楽しかったのが徳寿宮の「大韓帝国歴史館」です。
ここは、徳寿宮の中にある「石造殿」、2014年10月から大韓帝国時代の皇宮を再現した資料館として見学できるようになりました。
図面や、当時の資料などを基に竣工当時の姿を再現したものとあり、
資料の残っている部屋は資料を基に生活を再現し、残っていない部屋は展示室となっています。
国立古宮博物館と昌徳宮に残っていた家具を戻し、足りない家具は当時購入したイギリスの家具メーカーから、類似したアンティーク家具を購入するかレプリカを作って配置したそうです。
 
赤坂の迎賓館の内部見学にも行ったことがある私。
大韓帝国の皇室のお部屋ってどんなもの?興味津々です。
 
 
ネットで見ると、9時半から30分ごとにガイドツアーがあるとか。
ただし、ネット予約が難しい外国人と65歳以上の市民は、各回先着5名までは当日受付可能とのこと。
徳寿宮に10時くらいに着き、まっすぐに石造殿をめざすもまわりに誰もいない。
掃除のおばさんに聞くと、「見学するなら中に入りなさい」と言われる。
1階は自由見学の資料室で、2階・3階がガイドツアーでめぐる資料室なのですが、階段を登った2階のドアは閉まっていて、看板があるだけ。
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これは、見学後に撮ったのでドアが開いていますが、初めはこのドアが閉まっていて、手前にこの英語とハングルだけの案内看板があるだけだったので中に入っていいものかかなりひるんだ。
 
10時20分頃に、思い切ってドアを開けて入ると、右手に受付があり、「外国人なんですけど、見学できますか?」と聞くと「何名ですか?ここに名前を書いてください」なんてやりとりがあり、ハングルで二人の名前を書くと「ハングル書けるの?すごいねー」「これで合ってますか」「チョア(いいね)」なんてハングルのやりとりがありました。
師匠(夫さん)が「ちゃんと通じてたねー」と感心してくれた。
でも、私たちの他に日本人の女性もいて、その方には英語で説明していたからハングルできなくても大丈夫です。
スリッパに履き替えてホールで集合。
 
その後、外国人はオーディオガイドを貸してくれるので、それを聞きながら他の見学者とともに周ります。
ガイドさんの説明がどれだけ聞き取れるか頑張ってみた。小学生くらいの男の子がお母さんと参加していて、しょっちゅう、ガイドさんに「●●は知ってる?チング(お友達)?」と指されていた。
 
この大韓帝国って、元は清の朝貢国だった朝鮮が王ではなく自ら皇帝になって成立したので、
(それが1897年。日清戦争で清が日本に敗れ、日本が大陸に進出してきたころに重なります。
朝鮮も自主独立を目指し近代化をしようと始めたころです)
その国の歴史って日本人にとっては微妙な感じ。
高宗の息子の最後の皇太子英親王は「強制的に日本に連れて行かれて」とか「高宗の強制退位」とかもらったパンフレットにあるしね。
日本語のオーディオガイドはたんたんと事実を説明しているだけだけど、ガイドさんが日本の悪口言ってないか聞き耳をこらすも、人名以外の歴史用語は聞き取れず。早口だけど、悪い言葉は特に言ってない感じ。
 
 
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接見室。天井の中心約1/3が低くなっているけど、これは韓国戦争(朝鮮戦争とは言わないらしい)の時に破損したり、老朽化して落ちてきた天井の荷重を補強するために鉄骨の梁を入れたためだそうです。
 
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皇室の紋章。李花文(韓国スモモの文)2階は公式の場所で、
階段を登った3階はプライベート空間です。
 

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皇帝の寝室。もともと高宗のために計画されたけど、完成後も高宗は徳寿宮の咸寧殿に住み続けていたので実際は使われていなかったそうです。留学という口実で日本に連れて行かれた英親王が生母の薨去の際一時帰国した時に石造殿を仮住まいとして使用したそうです。皇帝のプライベート空間は黄金色、皇后の空間は紫色です。
 
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皇帝のお風呂場。いつも思うけど、バスタブだけだとどこで体洗うんだろ?
 
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書斎。窓のところにはやはり李花文。
 
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こちらは皇后のお風呂と洗面所。紫色のカーテンがかかっています。
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皇后の書斎。歴史ドラマだと、王妃さまや側室たちは壁を後ろに座っていて、その横に尚宮たちがひかえているものだけど、こういった書斎の場合、尚宮さんたちはどこにいたのでしょう?皇妃さまがソファに座っているときはその横に建っているの?椅子の時は?聞きたかったけど、ガイドさんは部屋の説明はあっさりで、歴史関係のところは丁寧に説明していて、どんどん進んでしまうので聞くに聞けなかった・・・
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皇后の寝室。
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1階の大食堂。
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食器にも李花文。
外国人が出席した宴会では西洋料理のコースだったという記録があるそう。
 
私はけっこう楽しかったんだけど、師匠は「どうでも良かった」そう。家具とか衣装とか男の人は興味無いよねー。
「高宗って、『ドクター仁』に出てきたあの子が王様になったんだよー」と言うと「あぁ、あの賢い子かあ」
(どうも「トンイ」の息子と勘違いしてるかも。同じ子役なんだけど)
ほんの少しだけ歴史ドラマを見ている師匠に王様の話をするのはなかなか難しい。
でも、ついてきてくれてエライ。(と、一応褒めておく)
石造殿の見学の前に徳寿宮の見学をしていたので、30分ほどの石造殿の見学が終わったら外へ。
なにやら太鼓の音がする。
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ここにも、「王宮守門将交代儀式」をやっているのでした。ここは最後の旗持ちと楽隊のパフォーマンスのシーン。景福宮のは見たことあるけど、徳寿宮は初めてだったからラッキー。面白かった。
 
大韓帝国歴史館、興味のある方はぜひ。面白いですよ。