しゃおれんの旅日記

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世界遺産韓国旅その4 ソウルから日帰り安東河回村旅行

世界遺産を訪ねる韓国旅は、ソウルで中一日はさんでまだまだ続きます。
(この中日についてはまだ後で)
 
この日は、安東河回村に行くことにしました、
この村は、豊山柳氏が代々暮してきた伝統的な同姓村で、瓦屋根と藁葺屋根の伝統的な家屋が良く保存されてきたということで世界遺産になっています。風水地理学的にも人が住むのに最適な地であり、
儒学者の柳雲竜先生と、領議政(これをヨンウィジョンと読めるあなたは韓流ドラマ通です)の柳成竜先生兄弟の生まれたところとしても有名とのことです。
この二人については知らなかったものの、前に見た番組で時が止まったかのような景色は一度見てみたいと思っていました。
今回の旅の同行者のお姉さまに「安東河回村はソウルから日帰りで行ける?」と聞かれて調べてみたら行けました。ちなみにコネストのツアーなら150000wかかるところですが、個人なら半分かかりません。
 
以下、覚え書きです。
 
地下鉄2号線江辺駅を降りてすぐの東ソウルバスターミナルから出発。
東ソウルバスターミナルのサイト(https://www.ti21.co.kr/)で時刻表が見られます。
ソウルから安東へのバスは、20分から30分に1本あります。
安東からの帰りも20時40分が終バス。(23時発は深夜バス)
 
券売機もありますが、窓口のほうが簡単。カードも使えます。(ただし、明細書をくれなかった)
発音に自信がない方は窓口に「안동」と書いた紙を渡せば、一番早く出るバスのチケットをくれます。
東ソウルバスターミナルを8時40分に出る直行バスで安東へ。
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左側が行きで、右が帰りの分のチケットです。英語で、出発日、時間、座席番号、ホームも書いてあります。
ホーム番号が「11,12」とあるので、とりあえず11を見に行くと止まっていたバスが安東行でした。
片道16500w(約1650円)。2列と1列のゆったりリクライニングシート。
258kmの距離でこのお値段いいですねー。高速道路も悪くないですよ。
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安東方面とあります。
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不安なので乗るバスをちゃんと確認。
 
途中のサービスエリア(천등산산잔 휴게소天灯山荘サービスエリア)に10時10分頃到着。
何分休憩とか言わないので、トイレだけすませて早々に戻る。
他の乗客はたばこ吸ったり、おやつを買ったり。
ちゃんと運転手さんが人数を確認してから出発したので安心です。
 
安東のバスターミナルには、11時30分頃つきました。
前回扶余には2時間半のところ、2時間で着いたので今回も速く着くかと思ったけど予定通りでした。
 
ネット情報では、安東バスターミナルから河回村行の46番バスが11時25分に出たら次は2時まで来ない。
(しかも事前に色々調べると、安東駅始発のその46番バスはバスターミナルに来るときには満席になることもあるとか。所要時間も50分ほどかかるそうです)
私たちは、タクシーで行くしかなかったです。
 
タクシーに乗ると「芙蓉台(プヨンデ)?」と聞かれましたが「行きません。河回村へ直接行ってください」と言ってスタート。やけに安全運転だなーと思ったけど、私たちが芙蓉台を断ったからわざとゆっくり行ったのかな?
まあ、ゆっくりと言っても80キロは出てたけど、韓国のタクシーが他の車に抜かれるってあんまりないから。
タクシーの運転手さん相手にハングル使って会話の練習してたけど、「速く行って」というのが怖くて言えなかったです。だって、荒い運転の人が多いから、安全運転の人のほうがまだいいかと思って。
 
 
河回村の入口のところでタクシーを降りる。20分で23100w。高速バスより高いよー。
それ以外に方法無かったし、3人だったから一人あたり800円弱だからいっか。
 
村に入るには、住人以外は、チケットを買う必要があります。一人3000w(約300円)。
案内所には、日本語ペラペラの人がいて、地図と安東市への帰りのバスの時間を教えてくれました。
そして、案内所のすぐ裏から村までの無料シャトルバスがあります。
このバスは人が集まったら出発で特に時間が決まってないそうです。
(歩いていっても1キロくらいなので15分くらいで着くそうです)
村の中にはカフェはあっても食堂が無いそうなので、
入口のそばにある「河回市場」という食堂街で食事をしていくことに。
2月の月曜日は人通りが少なく、お店も半分くらい閉まってました。
 
開いていた店に入って、メニューを見ると「カムジャジョン(ジャガイモチヂミ)」発見。それを一つと、
何か暖かいものーーと思って見ると、お、スンドゥブがあると思って注文すると「スンドゥブじゃない、ソンドゥブ」とおばちゃんに思いっきり訂正された。なに??と思いつつも、それを注文。
来たのはこちら。
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左奥の冷奴みたいなものに辛いたれがかかっているのがソンドゥブでした。ソン=手?手製の豆腐?謎です。
でも、美味しかったです。付け合わせの野菜のいためたものやキムチやチヂミも。女子三人だったのでヘルシー。
 
ご飯を食べて、案内所へ向かうとちょうどシャトルバスが出るところ。あわてて乗りこみました。
この日はとーーーっても寒かったので歩く気がしなかった。
 
そんなこんなで村に着いたのは、午後1時前くらい。
 
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東京の下町出身の私にはこの風景はイメージの中の田舎。
 
 
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立派な門構えのお家が多い。
 
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一応、もらった地図を見ながら歩いていたのですが、この建物がどの建物か今となっては不明・・・ 
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オンドルの煙突も立派。たまにベンツが止まってたりするからお金持ちが多いのかな。
昔から、よそに領地を持っていて地代や年貢が届いてたということなのかな?
この村出身のリュ・シウォン氏(私はファンではないから良く知らない)の実家もお金持ちらしい。
この日は日本人団体様がいないのでどこだったか不明。私たちの中にファンもいなかったので探さず。
イギリスのエリザベス女王もこの村を訪れたとのこと。村の入口に記念館があります。
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小さい村なのでなんとなく歩くのにちょうどいい感じです。
今となっては伝統的家屋の村で、言ってはなんだけど近代化から取り残された感があります。
 
前に読んだ本に、日本植民地時代に日本政府が鉄道を通そうとしたときに、儒学者(ソンビ)の力が強いところは猛反対して回避させたから、そのせいで近代化が遅れたなんてことがありました。
日本政府も、韓国人はとても風水にこだわるのに、あえて風水的にいい場所に鉄道をひいたりしたともいうし。
宗教と同じで、信じないものにはなんでもないことでも、信じているものには「絶対」ってある。
それを理解できないとお互いに溝が深まってしまう悲劇ですよね。
 
 
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両班は人に頭を下げないため、靴を履くときはうつむいて自分ではくことはせず、下男に履かせてもらったらしいですが、片足を上げたときにふらついてしまうといけないのでその時につかまる紐。
もちろん私たちもそれぞれ履く真似をしましたよー。
 
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この立派な門の横に握りこぶしが入るくらいの穴があって、ネットで見たらその中にお金を入れておいて生活に困った人がほんの一握り取ることができたと。たくさん握るとその穴から抜けないからほんの少しだけ。
 
でも、私たちが見たときは、なぜか郵便物がささってて写真を撮るのがはばかられました。残念。
 
 
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時代劇に出てくる紐の長いブランコ。なかなか難しい。
頭の中ではハイジの歌が流れてました。
  芙蓉台は、この崖の上。村から渡し船が出ています。この河は浅いので水が少ないと舟が出ないそうで、そうなると芙蓉台に登るのはかなり大回りになります。(多分車じゃないと無理)渡し船は往復3000w。人が集まったら適当におじさんが出してくれます。でも、てきとーだから、上でのんびりしすぎておじさんが早じまいしちゃったら上に取り残されそう(笑)
 
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対岸の砂浜に着いたら、看板に沿って進むと「玉淵精舎」「花川書院」を経て、芙蓉台に着きます。
そこから村の全景を見ることができます。
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玉淵精舎。壬申倭乱(秀吉の朝鮮出兵のこと)時に領議政だった柳成竜が退官後、その記録「懲毖録」を書いた場所。村を周ってきた河の流れに反射する光が玉のようであるから「玉淵」と名付けたとあります。
確かに、川を見ると本当にキラキラ光ってきれいでした。
柳成竜については、村の中の資料館に資料があり、日本語の説明もあってわかりやすかったです。清廉潔白質実剛健、政治家の見本のような人だったけど、だからこそ政敵に陥れられたようです。
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花川書院。儒学を学ぶ私塾。門が閉まっていて中には入れず。
この日は、月曜日で観光客が全体として少なかったのですが、やけに男3人組のグループが多かった。お嬢様が「うーん、どの子もだめ」「あの子は、自分がこの中では一番と思ってる」とかダメだしするのが面白かったです。
私は、若いカップルかと思ったら(だって、赤いフード付きのコート着てたから)熟年ご夫婦だったのにはビックリ。熟年カップルでも仲良しが増えてきたのですねー。 
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うーん。私のカメラでは「河回村」というように河が村を周っている様子が分からない。
この時は冬なのでなんの花も咲いていないですが、手前の松林をそこに続く道は桜並木で春はきっととてもきれいだと思います。
 
舟で村へ戻り、村の出口へ。
市内バスの乗り場があり、ちょうど時刻は15時。14時50分を逃してしまった・・・
次は15時50分かー。しまったー。
シャトルバスに乗ってチケット売り場のあたりまで戻り、仮面劇博物館を見るのもいいかな、と思っていると、
案内所の方が日本語で話しかけてくれました。
 
15時10分のバスに乗ると、屏山書院に行って少し見学してからまた河回村に戻ってきて15時50分のバスになる。
かならず、屏山書院を15時40分に出るときに乗らないと帰れなくなるから注意。と。
それならと、15時10分のバスに乗りました。
T-MONEYカード使えます。1200w。私は、乗る時にピッとしたのに、屏山書院で降りるときにタッチしわすれたので後で運転手さんに「アンデー(だめだー)」と怒られた。
 
  
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屏山書院。柳成竜が豊山邑にあった豊岳書堂をこの場所に移築したのが始まりで、1863年に「屏山」という扁額を受け取ったそうです。興宣大院君の書院撤廃令でも撤廃されることなく残った47の書院の一つです。
「興宣大院君?『ドクター仁』のイ・ボムスがやってた役でしょ?」とお姉さま。
「書院の廃止ってあったー」と嬉しそう。ファンタジー史劇でも史実に基づいているところはあるのですねぇ。
 
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梅の季節に来たかった。
 
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消火栓。絵は、この村の伝統芸能の仮面劇に使われる仮面の模様。
  
 
15時40分に屏山書院の入口のバスに戻り、再び河回村の入口へ。
(15時50分のバスになります)ここで、ほぼ満席。
その後、チケット売り場や食堂街のある広場に戻ってさらに人が載ってきて、8割くらいの満員に。
2月の夕方でこれなので繁忙期はすごいかも。
私たちは座ったまま安東のバスターミナルまで行けました。爆睡。
この46番バスは路線バスなので、途中停留所にいくつか止まり、
さらに安東駅まで行くバスなので、寝過ごさないように注意です。
 
16時30分ごろ安東バスターミナルに着き、チケットを買ったら16時40分発。
急いでトイレだけ済ませて乗りこみました。
 
ソウル東ターミナルについたのは夜8時ごろ。
途中SAに止まりましたが、半分寝ていてどこだか分からず。
 
河回村だけでなく、陶山書院や安東布の里なども行きたかったのですがそれは次回花の季節に。
終バスは遅いから、バスターミナルに戻った後でタクシーで行くことも十分可能です。
河回村には民泊できる宿も多いので泊まってゆっくり、なんていうのもいいですね。