しゃおれんの旅日記

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世界遺産韓国旅その3 ソウルから日帰り扶余旅行 (後篇)

クドレの船着き場で降りたらそこは彫刻公園ですが、さっさと通り抜けて食堂街へ。
お腹がすき過ぎて一軒目のログハウス風のお店にそのまま入る。
「솔내음 레스트랑」。室内もこんな感じ。
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メニューを見ると、小さなハンバーグのようなものがたくさんお皿に盛られている写真が3種類だけ。
多分値段から見て豚・豚と牛・牛だけとなっていて、聞いたら一人分は2つずつ。ということで4人分注文。
(韓国料理って量が多いので4人いても3人分でちょうどよかったりするから、いつも注文の時に悩む)
 
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扶余名物の蓮の葉にくるまったご飯にはナツメなどが入っていてもちもち。
他にもたくさんおかずが出てきて、レンコン料理が美味しかったです。
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牛と豚の1つずつのコース4人分です。どれも美味しくて残すのがもったいなくてなんとか完食。
これで17000W(約1700円)ってお得かも。円高のころだったらもっとお得感あったよね。
 
お腹が満たされたところで、午後の観光開始。食堂街は街のはずれなので、タクシーが無い。
というか、町全体にあまりタクシーが走ってないのです。
というかバスもあまり見かけない。
みんな車で来てるのかな?駐車場はどこもそこそこ埋まっているし。
中心地に向かって戻りながら、聖王像のロータリーまできたところでタクシー発見!
急いで乗ったので聖王の写真とれませんでした。
 
午後は、川向こうの「百済文化団地」へ行く予定。
基本料金2800wスタートで、10分弱乗ったかなー。
7300wで着きました。この時点で午後2時(冬季は閉園が夕方5時)。
 
 
ここ「百済文化団地」は、百済の王宮や寺院、庶民の村の様子などを再現した文化テーマパーク。
入場料4000w(400円)にしては頑張ってます。
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入口の正陽門。すでにかなり大きな構え。
 
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サビ宮。ガイドブックによると、『宮殿の基本配置のなかでも中央の「治朝」の部分が再現された』とあります。治朝とは、王が臣下と政治を行ったり、外国の大使を迎えたりする場所で、建物の名前に正殿が多くついていました。
(王様や王妃さまたちの住む場所などの再現はないです)
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玉座。絶好のフォトスポットなのに立ち入り禁止。
再現なんだから上がらせてくれても・・・・
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正装。きれいなのに、この日はとても湿気が多くて展示ケースが曇ってました。
 
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回廊を周る時、韓流ドラマにありがちなシーンを思いだし笑い。
夜間忍び込んで柱の陰に隠れる(絶対見張りからは見えるはずなのになぜか見つからない)、
悪役たちがこそこそ話しているのを、ものすごく遠くから話を聞きとって世子に報告とか。
 
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陵寺。聖王の冥福を祈るために建てられた寺院で、扶余邑陵山里で発掘された遺構の規模と同じスケールで再現したものだそうです。こちらもやはり、中門ー塔ー金堂ー講堂が一直線の百済様式の伽藍配置です。
この五重塔は再現された木塔で高さ38mです。
 
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門の仁王様のざっくりした作りにびっくり。もう少し足をなんとかしよう。
 
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陵寺の裏は古墳公園。扶余地域から出土した古墳が移転・復元されています。
貴族の墓のためか、慶州の古墳公園の古墳と比べると全体に小ぶり。
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お嬢様が「横穴式石室だーーー」と嬉しそうに走っていく。もしや、歴ヲタ?
「うちの子はこういうのも好きなのよ」とお姉さま。
お嬢様も「支石墓見たいから、江華島行きたい―」と言ってました。
江華島世界遺産の支石墓も見に行ったし(これが世界遺産?と驚く規模。石舞台古墳のほうが立派だった)国立扶余博物館で甕棺墓に使われる甕棺も見たし、慶州の古墳公園も行ったし、東九陵(ソウル近郊にある朝鮮王朝の王の陵。世界遺産)も見たし、お墓シリーズはもういいかなー。
 
 
テーマパーク内にトイレと小さな売店もあり、途中休憩しながら見学。
2月なのにコート要らずで本当に歩いていても楽。若者たちはアイス食べてたくらい。
 
お次は、生活文化村ゾーンへ。
 
貴族や将軍、職人たちの家などが再現されていました。
映画村みたいで面白い。
 
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惜しい!ケベク将軍の「あ」宅
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 将軍の家は質素倹約。塀は石を重ねただけのもので、刺客がすぐに飛び越えてきそう。お兄ちゃんが塀から中をうかがう様子を再現したり。

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ご飯のおかずは大根と里芋。将軍なのにシンプル。でも、器は須恵器なのね。

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兵士の鎧も展示。ドラマのほうの将軍たちはもっと立派な鎧つけてる。
これは下っ端?

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ドラマでもベッドに寝ているけど、やっぱりベッドだった。朝鮮王朝ドラマは布団なのに。
たしか、ソドンヨで百済がオンドルを発明したはずだから床に寝ても暖かいはずなのになー。
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貴族のお家。最高位の大佐平を歴任した砂宅智積の家を再現。ちなみにこちらでは塀は土を塗りこめてしっかり高く作ってあったし、主人の部屋の食卓にはごちそうがならんでいました。
奥さまがお食事中、侍女が後ろに控えているので、頭の中でセリフを勝手に再現して楽しむ。
シーン1奥様「だんなさまは今日もあの女のところ?!」
              侍女「お加減が悪くてお部屋で休んでいらっしゃいます」
              奥様「嘘言わないでいいのよ。ほんとのことおっしゃい!」
 
シーン2侍女「奥様、例の手筈は整いました」
              奥様「ふふ、これであの女も・・・(高笑い)」
 
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庶民の家は布団。オンドルじゃなかったら寒いよねー。
この生活文化村で再現されている家は、ほぼほぼ日本に渡った技術者たち。
医学博士王有陵陀、薬師味魔之、五経博士段柳爾、鍛冶職人卓素、瓦博士麻奈文奴等々、
止利仏師の家までありましたよー。
古事記」「日本書記」に載ってるし、まあ事実なんだろうけど、ここまで『日本に伝えた』シリーズの連発はちょっとね。確かに、古代の百済と日本の関係は深かったし、だからこそ百済救援のために白村江の戦いも来たわけだけど・・・
なので、つい意地悪して、看板の誤字などを見つけてしまう。(ちっさい人間だなー)解説は自然な日本語なんだけど、醸造を鋳造と変換していたり、変換ミスが多い。
頑張って直してねー。
最後は、生活文化村の奥にある百済初期の慰礼城の再現。
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ここは高句麗から南下した温祚王漢城に定着し、兄ピリュの民たちも統合して作った都で、ここから百済は繁栄していったそうです。
宮殿の中で百済建国物語アニメを見られて、
日本語で聞くこともできよく分かりやすいです。
ただこのアニメ、長いです。
 
私たちが入っていったら、見ていた子供があきて出て行ってしまい、
途中で止めることができなくてハングルで聞きつづけ、
終わってから日本語で聞きなおしたのですが、
途中から大画面の一部が湿気のためか映らなくなり、
私たちの後ろから入ってきた人は半分映っていないし、日本語だし、
でさっさと出て行ってしまいました。ミアネー。
 
このあたり、「朱蒙」を見ていた人なら「あぁー、ソソノの子たちね」と分かるのだけど、お姉さまもお嬢様も「朱蒙」を見ていなかった。残念。
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竪穴式住居と高床式倉庫。ねずみ返しはついてない。
文化団地の見学を終えて、隣の「百済歴史文化館」に行く。
これが意外と面白かった。人形たちが色々と再現していて、
人形たちの顔もそれぞれ表情が違って、また勝手にセリフを考えて楽しんでいた。
 
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この街の再現人形の中に、写真では切れてしまっているのですが
左手前のお店のおかみはのんきな人の好さそうな顔。
でも、この店の様子を遠くから伺う女の顔がなぜかすごく人相悪い。
どんなストーリーで楽しんだかはご想像にお任せー。
 
こんな感じでさらさらっと見て文化団地を出たのは4時すぎ。
市外バスターミナル行のバスはあるのかどうか駐車場のおじさんに聞いてみると、
「出たところに停留所はある、でも、乗る前にバスターミナルに行くか聞いて」と。
 
お、私の言葉も通じたし、おじさんの言葉の意味も分かったよー。
「どこから来たの?」「日本から来ました」
「韓国語うまいねぇ」「まだまだです」なんてのも。
今回の旅行でなるべく話したかったから通じると嬉しい。
 
結局、大きい道に出る手前にロッテアウトレットがあり、
その前にタクシーがいたので、タクシー乗ってしまった。
 
帰りは南に下がって、宮南池(百済時代の王の庭園。今回は蓮も咲いてないし省略)の方を周ってバスターミナルに行ったので、9800wかかりました。
4人で乗ったから約1000円なら良しですよね。
 
ロッテアウトレットやロッテリゾートもあるので、
そこに泊まって遊ぶのもいいかもです。
扶余の郊外にはソドンヨテーマパークがあったり、
市内にも羅城という世界遺産(城壁跡)があったりもしますが、
今回は徒歩で周れるところを中心に回りました。
 
私たちはふだん運動しているから年の割には元気ですが、
ふだん歩き慣れていない人には一日でこれだけ周るのは
ちょっと難しいかもしれません。
 
見た限り、市内バスもタクシーもあまり走っていないし。
個人だと自由に休んだり、省略したり、
じっくり見たりと融通聞くので個人で行くのが好き。
何より、交通費が安い韓国なら、地方旅は個人で行くととても安いです。
 
日帰りOPツアーもあるようですが、
個人でも十分行くことができるのでぜひ行ってみてください。
 
街全体がのんびりしていて、中国人団体さんも全くいなくて、
ぶらぶらするのは楽しかったです。
 
韓国観光公社のサイトでは終バスが6時台だったので、
早めに扶余について早めに帰るほうが安心です。
扶蘇山城は朝8時から、国立博物館も9時には空くので。
 
夕方5時発のソウル行バス。
こちらも2時間半の予定のところを2時間で南部ターミナルに到着。
それから明洞へ出て夕食。
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「ジェイムスチーズトゥンカルビ」辛めの骨付カルビにチーズを絡めて食べる。
韓国人はチーズ好きだしねー。って、私もだけど。辛いのとチーズって合いますね。
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初めはお店のお姉さんがくるくるっと巻いてくれたけど、いざ自分でチーズを巻こうとするとうまくいかない。
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締めはポックンパッ(炒めご飯)。お嬢様がいたからか中の卵は♡
 
 それからロッテマートでお土産などを買って、ホテルへ戻ったのは夜の10時半。
この日も遊びたおしたわー。満足。