しゃおれんの旅日記

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魏志倭人伝の旅その5-初日は板付遺跡と金隈遺跡から

ANAのキャンペーンで片道7000円で福岡に行けました。

まず博多市内で歩いて回れるところを見学してから友人宅に泊まり、2.3日目は友人の車で行きにくいところに連れて行ってもらいました。

今回の旅ブログは印象の強かったところを先に書いたので、その5にしてやっと初日のことを書きます。

板付遺跡

昭和25年に縄文時代最後の土器(夜臼式土器)と弥生時代最初の土器(板付Ⅰ式土器)が一緒に見つかり、この遺跡の大溝から炭化米も出土し、弥生時代の最初から米作りが行われていたことが判明しました。

しかも、小川に水量を調節する井堰を設け、取排水溝付の水田でした。

水田には矢板などで護岸が整備された跡があり、なんと弥生人の足跡も残っていたそうです。

福岡空港のすぐそば

しかし、昭和53年の発掘調査で板付Ⅰ式を伴わない夜臼式土器だけの水田遺構があることが分かり(縄文後期から稲作が始まっていたということを示す)日本史上大発見と言われたが、昭和55年に唐津市の菜畑遺跡でさらに古い山ノ寺式土器(夜臼Ⅰ期)の時期の水田跡が見つかりました。

末盧館で「稲作はここから始まった」と書いてあったのはそういうことだったんですね。

アクセス

板付遺跡へは、博多のバスターミナル13番乗り場から40番の「板付七丁目」行バスで「板付団地第二」バス停で下車して徒歩2分くらいです。

知らなかったのですが博多市内ってすごく渋滞するんですね。バスで25分以上かかりました。

でも、バスがあっただけ良かったのかも。

この後、金隈遺跡や埋蔵文化財センター、須玖岡本遺跡と全て歩いて回ったのでこの日の歩数は3万歩を超えました。

 

板付遺跡弥生館

入場無料です。私が訪問したときは係の人が驚いたような顔をしたけど、それほど普段は人が来ないのでしょうか。

弥生館

板付遺跡を発見した中原志外顕(なかはらしげあき)さんのインタビュー記事がありちょっと感動してしまいました。

夜臼式土器

土器の型式は全く分からないーーー。

石包丁や磨製石斧や紡錘車なども発見されました

台地の上に作られた環濠集落

台地の裾に水田が作られています。

こういうジオラマを見るのが好きです。

 

環濠集落復元

外へ出ると水田が復元されていました。

と見ると福岡空港を離陸した飛行機が飛んできます。

なんかすごい画力

福岡空港は街の中にあってとても便利ですが、住宅街のすぐ上を飛んでいることと轟音に驚きます。

弥生館の敷地をでて隣の遺跡公園に行きます。

環濠

こちらの環濠は幅約6m、深さ3mで径108mの卵型ですが、現在は浅く復元しているとのこと。

竪穴住居と飛行機

福岡空港は離着陸が多いのでどんどん飛んでくるのもまた驚き。

 

次は金隈遺跡の予定です。

途中を結ぶ公共交通機関がないので2.8kmを歩いて移動です。

御笠川を渡り、バイパスの横を通り、普通に街なので特に感動もないです。

 

金隈遺跡

こちらは弥生時代の甕棺墓の集団墓地遺跡です。

福岡空港前から西鉄43番バスで「金隈遺跡前」バス停下車、そこから歩5分くらいとパンフレットにはあります。

国史跡金隈遺跡

展示館がかっこいい

鏡のモチーフ?(意味は分からず)

この旅で初めて甕棺墓の大量出土を見ました。

(この後毎日見て慣れてしまったけど)

甕棺墓91基、土坑34基、人骨4体の実物を展示

約2400年前から1800年前の約600年間にわたって、甕棺墓や土坑墓に埋葬された遺跡です。

弥生時代前期は土坑、次に甕棺墓が主体となるも約2000年前位から減り、弥生時代の中期の終わり(1800年前)には石棺墓が作られるようになります。

しかし、この金隈遺跡が墓地として使われていたのは弥生時代までのようで、その後の古墳時代の墓はないようです。

 

土の中では還ってしまうので残らないのですが、甕棺の中にあると人骨や副葬品も残っているので、調査研究することができます。

上記写真の反対側から撮った写真には人骨が写っているのですが、本物だと聞いてちょっと載せることを自粛しました。

子どもは小さな壺に入れられ埋葬されていました。

ゴホウラ貝の腕輪をつけた男性の人骨なども見つかり首長だったのではと推定されています。

 

今よりずっと寿命が短く子供の生存率も低い弥生時代は、死がとても身近にあったような気がします。だからといって、悲しくないわけないですよね。埋葬するときに祭祀を行った跡もあります。

夫さんを思って毎日のように泣いてる自分が集団墓地を遺跡として気楽に見学に来てよかったのかと複雑な気持ちになりました。

金隈遺跡のあとは埋蔵文化財センター

須玖岡本遺跡に向かう予定でしたが、途中に福岡県埋蔵文化財センターがあることに気づいて寄ることにしました。

Googleマップで行き方をざっくり調べていたのですが、展示館の職員の女性が懇切丁寧にセンターへの行き方を教えてくれました(申し訳ないのでメモとりました)。

 

Googleマップでは金隈遺跡から埋蔵文化財センターまでは2.2km、センターから須玖岡本遺跡までは2.7kmです。

朝7:25発のANA241便で羽田から飛んできて、この時点で12時。移動中に見つけたハンバーグ屋さんでランチしました。

センターリバーハンバーグでランチ

ガーリックソースをかけてがっつり食べました。美味しかったですよ。

いつも旅行中はコンビニでおにぎり買って歩きながら食べたりするのに、福岡は都会で恥ずかしかったし座って休みたかったので。