しゃおれんの旅日記

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西国巡礼その3ー③雨の最終日・29番松尾寺・30番宝厳寺

今回の西国巡礼最終日、朝はまだ晴れていました。

身軽になるためにホテルから宅配で荷物を送り手荷物だけにして出発。

29番松尾寺へのアクセス

西舞鶴8:32 東舞鶴8:39敦賀行に乗換えて、松尾寺8:50着。

映画に出てきそうな雰囲気のある無人

ここから3.5km、途中から山道になります。松尾寺は青葉山の中腹にあります。車なら10分、徒歩50分とあります。

観光にタクシーは使っても、巡礼にタクシーは使いたくないので頑張って歩きます。

注意!松尾寺駅には平日は古民家カフェが営業していますが、休日は閉まっていて、おまけにトイレも使えません。

駅前とお寺に自販機はないので、出発前に飲み物など用意したほうがいいでしょう。

(国道沿いに自販機はありました)

松尾寺口までは数少ないけどバスもある(でもここから歩30分)

健脚自慢の私は急坂ほど燃える(笑)

とはいっても、こちらは距離は長いけど花山院ほどの急坂ではありません。しゃべりながらいけばそんなに大変ではいのでは?(私は一人なので途中歌を歌ってた)

紅葉の季節だからか参拝客は多く、車が何台も登って行きます。

途中軽トラのおじさんに「あんた、元気だね」と褒められ、40分ほどで踏破。

最後の石段

山門が見えたときはほっとしました

歩けるけど、ゴールが見えるとやっぱりほっとしますね。

松尾寺

現在本堂は工事中でした。

本堂は工事中

 

ご本尊:馬頭観音(西国霊場で唯一)

「そのかみは 幾世経ぬらん 便りをば 千歳もここに 松の尾の寺」

和銅元(708)年、唐の僧威光上人が母国の霊峰馬耳山に似た青葉山に上り、馬頭観音を感得しここに庵を結んだのが始まりとのこと。

青葉山は古来修験道の行場でした。

納経印

春と秋に宝物館は公開されているのですが、予約制とあったので今回は諦めます。

寺務所で納経印を頂いている時に、「どこから来たの」「次はどこに行くの」というお決まりの挨拶をうけて、「これから竹生島宝厳寺に行って千葉に帰ります」というと「今日は風もあるし、これから雨が降るからフェリーが出るか確認したほうがいいよ」とご住職に言われる。

確かに、風が割と強く吹いてます。急に心配になりました。

琵琶湖汽船は欠航?ハラハラの移動

納経印をいただいて、またしても40分近くかけて(帰りは下りなのですごく楽)松尾寺駅まで戻り、ペットボトルも持ってないので汗かいた分を補給できずに待合室でじっと休憩。

琵琶湖汽船近江今津港に電話をかけて、フェリーの運行状況を聞きます。

「天候次第で欠航になるかもしれませんが、午前の便は出航しています」との答え。

「午後も早めにお越し頂ければ」、「欠航のときは30分前までに連絡します」という。

 

私は松尾寺駅(11:13発)から敦賀行に乗り、上中駅(12:10着)で降りて西日本JRバス若江線(12:15発)で近江今津(12:55着)まで行く予定でした。

フェリーは近江今津港14:20発で竹生島に行き、帰りは長浜港へ行く横断コースを予約済。

急いで行きたいけど(駅には10時半には戻ってきていた)、JR小浜線が11:13まで来ない。この時間、1時間に1本ではなく、2時間に1本レベルでした。

そうこうするうちに雨も降ってきました。それもけっこう斜めに。

どうしようーー。車窓から外を見ていると霧もかかってくるしフェリーは出ないんじゃないかという気持ちになってくる。

 

12:10に上中駅で降り、バスの乗車券を駅で買い(1010円)、12:15発のバスに乗る。予約したフェリーより1本早い13:10発に乗れるんじゃないかなと思う。

もし、欠航なら13:10の新快速で京都方面に行き、醍醐に行くプランBも考える。

(滋賀は今月友人と周るのでとっておきたい)

 

近江今津駅でバスを下りて電話すると、13:10は出航するという。

「これから走っていくので載せてください!」というと「お待ちしています」とのこと。

近江今津駅から乗り場まで5分弱の道のりを走って行きました。

 

竹生島

霧に煙る湖と鉄人28号くん

無事、宝厳寺に行くことができて良かったです。

窓の外は雨で煙って全く何も見えないですが、神秘的だと前向きに考えます。

今回行けないとなると、あと2回予定している西国巡礼の動線を練り直さないといけないと思っていたので、船が出て良かったーー。

これも夫さんが守ってくれるからかもしれないと思う。

 

フェリーの中では、竹生島の説明VTRが流れ、面白く見る。

島の名前は「(神を)斎く島(いつくしま)」から、「つくぶすま」に変わり(都久夫須麻神社もあります)、「竹生島(ちくぶしま)」になったというので、どんだけ伝言ゲームへたなの?!とか思うけどまあいいかと受け入れる。

フェリーに乗れたので気が楽になり、何を見ても楽しく思う。

竹生島」の漢字は、島の形が楽器の形の「笙」に似ているからとか。

へぇー、そうですかー、なるほどねーとなんでも受け入れる。

パワースポットぽい佇まい

竹生島に降りて、長浜港行のフェリーは乗換になるので乗り場を確認してから観光開始。

島に上陸したら、拝観料600円かかります。

65分あるので慌てずに見ることができるので、雨がかなり強くなってきて石段など滑らないようにゆっくり上ります。

30番宝厳寺

宝厳寺までの石段

30番宝厳寺本堂

まず、第一の目的の宝厳寺へお参りをし納経印を頂く。

ご本尊 千手千眼観世音菩薩

「月も日も 波間に浮かぶ 竹生島 船に宝を 積むここちして」

神亀元(724)年、聖武天皇が夢枕にたった天照大神のお告げを受け、行基が弁財天像を刻んで本堂に安置し、翌年観音堂を建立し、千手千眼観音像を安置したのがはじまりとされる。

宝厳寺の納経印

 

 

片桐且元が植えたというモチノキ

その後、片桐且元が植えたモチノキを見て、三重塔を見る。

復元の三重塔は新しいのできれい

こちらの三重塔は1484年に建立されたものの江戸時代に落雷で焼失し、2000年に再建されたものです。

本来ならこのあたりの高台から見る景色は絶景らしいのですが、雨で真っ白で何も見えません。

宝物館(300円)で立派な弁財天像などを見てから、石段を下りて国宝の唐門へ。

国宝唐門



秀吉が建てた大阪城極楽橋の一部で現存唯一の大阪城遺構とのこと。桃山時代の建物らしく唐破風で黒漆に金の装飾がゴージャスですね。

重文の船廊下は、秀吉の御座船「日本丸」を利用して建てたと伝えられています。

唐門から中は写真撮っていません。

 

船廊下を通り抜けて、都久夫須麻神社(本殿は国宝)にお参り、ご祭神は湖水を支配する浅井姫命。明治の神仏分離令までは竹生島明神と称し、宝厳寺別当としていました。

本殿は幾度か焼失したものの、秀頼が伏見城の日暮御殿を移築して、内部には狩野派の天井絵や蒔絵の柱など極彩色飾られているそうです。

そうはいっても、外からお参りするときにはその豪華さはわかりませんでした。

かわらけ投げの鳥居

龍神拝所から湖を見ても真っ白。

ここでは、かわらけに名前と願いを書いて投げて、鳥居を無事にくぐると叶うというのですが、そういう占いや願掛け系は今のところやる勇気がありません。

 

出航10分くらい前には港近くの売店に降りてきたので、近江牛まんを食べる。

考えたら、お昼もまだ食べていなかった。竹生島には軽食を売る売店はあっても、飲食店がありません。お腹すいたー。

14:40の長浜港行は時間より少し遅れて到着。

長浜港までは、長浜ゆかりということで、浅井長政姉川の戦いについてや、豊臣秀吉のVTRが流れる。

無事にお参りまで済ませたのでほっとして気分も晴れ晴れと見ていました。

数人いた若者は歴史に興味がなさそうでずっとスマホを見ていたけど、おじさんグループは姉川の戦いなど、相づちいれながら見ていて、私もコッチ寄りだなと思う。

 

鯖そうめんを食べて帰途へ

長浜港に15:10についてから、本当は新幹線は18:57のひかりの指定席を取っていたけど、疲れていたのと雨で観光する気もなかったので、鯖そうめんだけ食べて自由席で帰ることにしました。

成駒屋さんの鯖そうめん990円

鯖そうめんは鯖が甘く柔らかく煮てあって、疲れていたのでとても美味しく感じました。

16:57の米原発ひかり658号で帰宅。自由席も満席ではなく8割がた埋まるといった感じで、新横浜すぎくらいからは半分程度。

予定より2時間早く家に着きました。

 

今回は、旅行前に飲み会に行ったりして寝不足から始まったのと、徒歩移動が多かったので疲れたなあという印象が強かったです。

今回も丹後、若狭、竹生島と移動距離が長かったです。

 

番外札所も併せて36山のうち、今回で20山までお参りできました。

コロナの第8波が始まりましたが、あと2回の巡礼旅行も無事にできますように。