しゃおれんの旅日記

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栗と北斎と花の街小布施に行ってきましたよ

キャッチコピーのある街って良いですよね。

「栗と北斎と花のまち」

長野には何度かきているもののまだ小布施には行ったことがありませんでした。

TVCMで気になっていた北斎鳳凰図も見たいしと長野から足を伸ばしました。

小布施には長野電鉄

長野から長野電鉄に乗ります。JRの駅から出て地下に駅があります。

しなの電鉄はJR駅と一緒だから長野電鉄もそうかと思って探してしまいました。

ちょうど湯田中行のA特急があったので特急料金100円プラスして乗りました。

11:33発で11:56には小布施に着きました。近いですね。

 

まずランチ。駅から街の中心の中町付近まで約10分弱歩きます。

駅の周りはそれほど人がいなかったのに、中心部はかなりの人手。

みんな車で来るのかしら。もしくはバスツアー?

お昼は竹風堂の栗おこわ

小布施に来たら栗おこわを食べないと、と思い竹風堂さんに入店。

櫻井甘精堂は長蛇の列、考えたらまさにお昼時間でした。

竹風堂も満席だったので一階で受付をして20分待ちと言われる。

その間、栗庵風味堂へ足を伸ばしたり、竹風堂のお菓子をばら買いして待つ。

ここで買って美味しかったら帰りに長野駅で買おうと思って。

(しかし、駅ビルのMIDORIに同じ店舗があってもメイン商品の羊羹や栗かの子だけで欲しいお菓子がなくてがっかり)

山里定食1320円 鱒の甘露煮付1925円もあります

席に案内されてからもしばし待ち、届いた山里定食。

思ったより栗少ない?

いえいえ、砕けたのが中にも入っていました。

思えば栗ごはんを食べるのって久しぶり。

家で食べるとしたらレトルトの混ぜご飯に栗が入っているもの年に一度か二度くらいしか食べないから。

甘くてほくほくしていました。おこわのもちっとしたご飯も好き。

付け合わせは山菜の煮たものとムカゴのクルミ和えなど。

ネットで櫻井甘精堂の栗おこわは栗の甘露煮というのを見て、甘すぎるのも、、、と思って。これは好みですよね。

彼方にも長蛇の列だったから。きっと美味しいはず。

北斎

お腹もいっぱいになったので、観光開始。

すぐそばの北斎館から。

北斎

その手前に3館共通券(1300円)が売ってます。他に高井鴻山記念館と小布施ミュージアムなので、ほぼ小布施のメインスポットではないでしょうか。

北斎館単独だと1000円。

まず映像資料を見る。

北斎は長生きですが、あの富嶽三十六景などの代表作って70歳を過ぎて描かれたものなんですね。人間って幾つになっても遅いということはないんだなあと、心動かされる。

 

高井鴻山は小布施の豪商で北斎を支援して、制作に集中できるようにしていたとか。

そのために北斎は80代半ばにして江戸から小布施までの240Kmを旅してきたというのがまたなんだかすごい。

 

訪問した際には「お宝大放出ー北斎館名品展」が開かれていて、「富嶽三十六景」「冨士越龍」や「北斎漫画」「白拍子」などが見られました。

肉筆画の展示もあり、浮世絵の版画とはまた違った印象です。

祭屋台展示室



祭屋台展示室は撮影可能でした。CMで見た「大きな波の絵」はここにあったんだ!

男浪

女浪

上町祭屋台の「男浪」「女浪」と東町祭屋台「龍」「鳳凰」ともに大迫力でした。

男浪と女浪は北斎の下絵を元に高井鴻山が彩色しました。

彫刻もすばらしいですよね。

この木彫りは北斎デザインで信州の彫師亀原和田四郎作の武将皇孫勝と江戸の人形師松五郎作です。

高井鴻山記念館

北斎館を満喫した後は「栗の小道」を通って「高井鴻山記念館」へ。

栗の木が敷き詰めてある栗の小道

栗の小道から入る高井鴻山記念館

一応正門も撮影

高井鴻山は豪農商で北斎パトロンと思っていたら、なかなか素晴らしい人でした。

パンフレットを抜粋すると「幕末期に、時局の変化に対応しつつ、陽明学知行合一の精神で”国民利福”の信条を貫いた人。佐久間象山はじめ当時の思想家や文人たちとの交流で、日本の行く末を憂い、巨万の富を惜しみなく使い幕末の変革に関わった」そうですよ。飢饉の時には窮民を救い、維新後は東京や長野で私塾を開いて教育活動も行い、そうそう高井鴻山自身も絵や書を書く芸術家でもあるのでした。

脩然楼



庭苑と脩然楼を見学。企画展は高井鴻山の描いた妖怪画だったので興味なくスルー。

脩然楼から見た庭



おぶせミュージアム・中島千波館

高井鴻山記念館から少し歩きます

中島千波は女性だと思っていたら、男性でした。

優しい花の絵を描くので。(これって偏見ですよね)

こぢんまりとした美術館で花の絵に心癒され、企画展でカラフルでユーモラスな絵を見たけど、特に心動かされず。

撮影不可でした。

岩松院にはレンタサイクルで

これで中心部の観光は終わり。2時半を過ぎていました。

後は郊外の岩松院で北斎の「鳳凰図」を見るだけだわーと、案内図にあった「市営森の駐車場」にレンタサイクルを借りに行く。

すると、「今日は3時半で閉めるから貸せないよ」とおじさんに言われる。

そんなことどこにも書いてないのに・・・

「どうして駅で借りてこなかったのさ」

駅の観光案内所でも借りられますが、2時間600円(一時間超ごと300円)だったのでお昼食べたり美術館見学が終わってから借りようと思っていたのです。

周遊バスもありますが、機動力が低いので私は自転車が好き。

おじさんの言い方に内心ムカつきながら、駅まで10分少々歩いて駅の観光案内所で借りました。

「17時には閉まってしまうのでそれまでに必ず戻ってきてくださいね」と言われる。14:55に借りたので、まあ2時間あれば郊外も多分大丈夫かと。

 

岩松院

CMで北斎好きの女の子が「遠いお寺の鳳凰図もいつか見られるだろうか」と言っていましたが、大人はさくっと見に行けます。

山門

駅から岩松院まで自転車はあっという間。

風が涼しくて自転車最高~♪とさっきのおじさんへの毒も消えました。

来るまで知らなかったのですが福島正則の廟もありました。

TVCMで見た通り

有名な鳳凰図は本堂の天井画。時間ごとに本堂内に入り椅子に座って解説を聞きます。

解説を聞いた後は自由に鑑賞します。

「八方睨み鳳凰図」は21帖の大きさで、北斎89歳(?!)の晩年最大の作品。どこから見ても鳳凰と目が合ってしまいます。

福島正則

 

本堂の裏には福島正則の霊廟。

正則は安芸広島備後の約49万石からここ小布施のある高井野に改易約4万5千石になり没したそうです。パンフレットには「幕府の謀略により」とあったけど、外様なんだしもっと根回しとか考えてやればよかっただけじゃない?

そしてこれまた知らなかったのですが、小林一茶有名な「やせがえる 負けるな一茶 ここにあり」の句碑と蛙合戦の池もこちらにありました。へぇー。

一茶句碑

蛙の相撲だと思っていたけど「合戦」だったのね

 

浄光寺

山門

参拝を終えて、自転車でサイクリング。

室町時代の古刹「浄光寺」を訪ねます。

趣のある石段

国の重文指定を受け、長い石段の奥にある茅葺きの薬師堂は趣があります。

薬師堂

境内にあったグランピング場

ただね、多角経営を試みるのはいいと思うのだけど、寺の境内にグランピングはちょっと・・・境内に霊園もあるから私は怖くてここには泊れないわ。

鉄人28号くんもここではグランピングは無理とのこと



フローラルガーデンおぶせ

自転車で駅まで戻る途中にフローラルガーデンおぶせがありました。

整えられた花壇や苗などの販売所がありますが、9月16日時点は入場無料でした。

まだまだ暑い日が続いていたので花は少ないですが癒されますね。

きれいに整備されていました

夏の花壇

写真が趣味の夫さんならこのアングルきっとダメだしする・・・

ここでジェラートを食べました。

人気の味は「おぶせ牛乳」「栗」「かぼちゃ」だそうですが(お店の人に聞いておきながら)ドライフルーツ入りというのが珍しくて、クリームチーズを選択。

ドライフルーツ入りクリームチーズ

とっても美味しかったです。

 

そんなこんなで小布施を満喫。帰りに櫻井甘精堂などでお土産買ったりしても16時半には駅に戻ることができました。

小布施で買った栗スイーツについてはまた別途ご報告。

あんなに昼間は人が多かったのに、16時も過ぎると人影まばら。

私もそうですが、小布施に泊まる人は少ない印象ですね。

半日の小旅行、小布施は歩いて回れて(レンタサイクルがあれば尚良し)いい街だと思いました。

 

この旅行中思ったこと

現金しか使えない所が多すぎる。入場料や駅の券売機、タクシーも。

クレカが使えるのはコンビニだけ。

Suicaも使えない。クレカも使えないとなると、交通費も高いし、飛ぶようにお金が飛んでいく印象。お財布に2万くらいしか入れていなかったから、この日長野に戻ってすぐに3万下ろしました。(この後そんなに使わなかったけど)

前回の京都旅行でほとんどクレカかモバイルSuicaで済んだので(お賽銭と納経印だけは現金)すっかり油断していました。

小銭もたまるし、長財布をやめて三つ折りミニ財布にしようと思っていたけど、ちょっと考えます。