しゃおれんの旅日記

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柴又散歩②山本亭・寅さん記念館

帝釈天で彫刻ギャラリーの超絶技巧に感動した後は、ぶらぶらと柴又散歩。

 山本亭

柴又に、アメリカの庭園雑誌で日本4位になったという庭園があるというので行ってみます。(ちなみに1位は足立美術館、2位は桂離宮、3位は松江の皆美館です)

 

葛飾区が管理している「山本亭」は、近代和風建築と純和風庭園が調和した個人の邸宅です。

カメラ部品を製造していた山本栄之助氏が邸宅として整備したもので、廊下にはガラス戸を巡らせて庭を眺められるようになっていたり、洋室の応接間や力車の車夫の待合室を兼ねた門などがあり、小ぶりですが近代建築としての歴史的価値が高いものです。

 

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山本亭の入口(帝釈天側)

入場料は大人100円。しかし、寅さん記念館や山田洋次ミュージアムにも行くなら共通券550円が50円お得!

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お部屋からお庭を見る

天井が高くて、レトロな雰囲気の照明がついています。

コロナで席が離れていましたが、ここでは甘味もいただけます。

(実際、お抹茶をいただきながらゆっくりされている方もいて、写真を撮るのに苦労しました)

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窓が額縁となり絵のよう

庭園は約890㎡あり、お国は滝や池もあり水音が涼しげです。

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廊下には3つの時計

この3つの時計は、柴又、北京、ウィーンという3つの友好都市の時刻を表しています。

ウィーンが友好都市って・・・

寅さんシリーズにウィーン編があることは師匠(夫さん)から聞いている。

なんでも「湯布院だと思って誘われて行ったらウィーンだった」って、パスポートもいつの間に取った?と少々無理な設定(師匠に「黙って楽しめ」と言われる)

 

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鳳凰の間(応接間)

昭和初期の独特なデザイン。漆喰仕上げの高い天井、寄木の床、大理石のマントルピース、ステンドグラスなどがあります。

玄関わきに洋間を設けることは斬新だったそうですよ。

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鳳凰の間の前にある玄関

広い玄関に人力車がありました。

 

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外から見た玄関

右手奥の白い壁のところが洋間でした。

瓦が載ってるのに上げ下げ式の窓がついている洋間という和洋折衷が近代建築らしくて好みです。

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長屋門の中の控室

 

 

こちらの邸宅、平日のみの予約制ですがお部屋の貸し切りができるそうです。

広さ10畳の花の間で、午前9時から12時半までで1,400円!

お弁当もご相談くださいとありますが、素敵な庭園を見ながら女子会っていうのもいいかもーー。

 

園内には防空壕がありました。

 

関東大震災帝釈天の彫刻材が焼失とありましたが、

その後の戦争で山本亭や帝釈天の彫刻が焼け落ちなくて良かったです。

 

山田洋次ミュージアム

山本亭を出て階段を登り丘の上にでると、そこにはミュージアムはなく(看板の指示通りに来たのに)エレベーターで降りると1階がミュージアムでした。

階段を登らずに丘を回り込めば普通にミュージアムに着きます。

山田洋次ミュージアムと寅さん記念館の入場券は2館共通500円です。

 

山田洋次監督の映画に関連する展示がぎゅっとつまっていたり、

全作品の予告編が見られるなどファンなら何時間でもいられるところです。

が、私たちは「あ、この映画知ってる」程度なのであっさり見学を終えました。

 

寅さん記念館

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入口の前には寅さんの雪駄もあります

 

入ってすぐに、再現ジオラマ(寅さんの少年時代から放浪の末故郷に戻るまでの物語が可動式のジオラマで再現)、

撮影スタジオがあって、多くの人が足を止めています。

 

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居眠りしている寅さんと記念写真を撮るスポット


セットの上から照明やマイクを下す人の人形がいて、撮影現場の雰囲気が面白かったです。

 

茶の間にあったテレビでは過去の映画のシーンを放映していて、見ていた人が「そうそう、ここで『俺のメロンは?』って聞くのよ(笑)」と盛り上がっていたりして、寅さんの人気のすごさを思い知らされます。

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朝日印刷のセット

私の子供の頃、実家のまわりもこんな家が多かったなーと見ていました。

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昭和30年代の帝釈天参道の再現ジオラマ

帝釈人車鉄道への旅 

 この展示館で驚いたのが、かつて金町から帝釈天までは人車鉄道が走っていたということ。

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再現ジオラマ

6人と10人乗りの客車を人が押して運行していたというのが驚き!

坂がないからといってもかなりの重労働ですよね。

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もう目が釘付け

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一人分のスペースがかなり小ぶりな当時の客車

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かなり密な車両

帝釈天への参詣者が多くなりこの鉄道が走ったそうです。

今は京成線になっていますが、私たちは金町駅から20分ちょっとブラブラと歩きました。

 

寅さん記念館で私が一番ハマったのがこの人車鉄道の展示でした。

知らなかったーー!

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故郷駅なんて映画らしい

他には歴代マドンナや寅さんの持ち物(いつも持っているトランク)の中身の展示などもあり、みなさん熱心に見ていました。

 

私は寅さんの映画を見ていないので、昭和の下町の雰囲気を味わう感じだけでしたが、映画を見ていた人ならきっと楽しいはず。

映画を見ていない若者も案外レトロ感満載の雰囲気が楽しいかもしれないですね。