私は下町出身だが、寅さんが好きではない。
昭和の誇る大衆文化の頂点「男はつらいよ」シリーズを1作も最後まで見終えたことがありません。
親は見ていたけど、寅さんの無責任さに子供ながらイライラして見続けることができない優等生な私。
そんな私ですが、関西出身の師匠(夫さん)が「せっかく下町に引っ越してきたんだから柴又に行こう」というので、GOTOムードもあることだし散歩がてら出かけてきました。
柴又駅で寅さんとさくらを見る
以前来た時は寅さんだけでしたが、寅さんを見送るさくらの像もできていました。
寅さん像は1999年、さくら像は2017年にできました。
高校時代、江戸川の河川敷でマラソン大会が行われたけど、寅さん像の記憶がないのは昭和生まれのため。
帝釈天参道
映画のロケでも使われた高木屋さん
こちらは1作から4作まで寅さんの実家とされたお店です。
あんこの草団子ではなくあえての焼き草団子。海苔の風味がよく美味しかったです。
おもちゃ博物館や駄菓子屋さんなどレトロ風なお店もあり懐かしい感じです。
いよいよ帝釈天
何度かお参りしている柴又帝釈天ですが、今回のお目当ては「彫刻ギャラリー」
今まで知らなかったのがもったいないくらい素晴らしいところでした!
まずは本堂でお参りをすませ、右手奥の受付へ。
獅子舞がおみくじを運んでくれるというのが気になったけどチャレンジせず。
圧巻!彫刻ギャラリー
庭園と彫刻ギャラリーの拝観料は大人一人400円ですが、お値段以上の素晴らしさ。
本当に見ごたえありました。
上の段から天人図、説話彫刻図、千羽鶴図、階下に花鳥図、亀図があり、まず回廊をまわって上の段を見学した後、階下の見学をします。
こちらは大正末期から昭和初期にかけて完成したもので、幾人かの彫刻師の技の競い合いのようで本当に素晴らしかったです。
奥行きがどれくらいあるのー?と驚嘆するしかない彫刻。
ちゃんと説明もあります。
遠くから迫力を感じて近くからその精巧さを感じて楽しみも倍増です。
私は以前木彫をならっていたことのあるので、どれくらい大変かが分かるのです。
といっても、私がこれほどのものを彫ることはできませんが(波を1つ彫るのでさえやっとでした)、奥行きの深さにため息ばかり出ます。
木彫をやっていなかった師匠も驚いていました。
本当に表情や動作も多様で生き生きとしていて見ていて飽きません。
波や植物の繊細さが素晴らしいです
階段を降りて、次は下の回廊を見学します。
もとは大正11年に加藤寅之助が「法師守護の図」を完成させ、残りを東京在住の彫刻家で仕上げようと企図したものの関東大震災で集めた欅が焼失、
改めて全国から欅材を集め、彫刻家たちが競い合って昭和9年に完成したというもの。
以前は野ざらしで金網越しだったものを、建物をたて回廊をめぐらし直接見られるようになったというのがありがたいです。
邃渓園
彫刻ギャラリーのあとは、境内に隣接する庭園を見学します。(料金は含まれています)