しゃおれんの旅日記

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正しいお作法(?)でお伊勢参り④朝熊岳金剛證寺にお参り

朝熊岳金剛證寺(あさまだけこんこうしょうじ)は、伊勢神宮の鬼門にあり、
伊勢音頭に「伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊をかけねば片参り」と唄われていて、かつては伊勢神宮にお参りしたら、こちらのお寺にもお参りするそうでした。

 

 

私は今回、行きたかった博物館が臨時休館となり、他に行けるところはないかしらと調べていたら偶然見つけ、「片参り」とならずにすんで良かったです。

ネットで見たら林先生の番組でも取り上げられ人気が高まっているとのことでしたが、私が訪れたときは法事(?)の方を除いてひっそりと静かでした。

朝熊岳金剛證寺への行き方(バス)

こちらのお寺は、伊勢志摩スカイラインという有料道路を通って朝熊岳という山の山頂付近にあります。

公共交通機関を使って行く場合は、土日限定の参宮バスが出ていますので、五十鈴川駅または内宮のおかげ横丁を抜けた浦田町のバス停からバスに乗ると行けます。

五十鈴川駅からは片道740円。20分ほどで着きます。

本数が少ないので、時間を確認しながらお参りしてください。

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五十鈴川駅前のロータリーの時刻表


 

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乗り場は2番。山上公苑行きに乗ります。

バスに乗ったのは私を含めて6人ほど。バスの中で朝熊岳の幻のケーブルカーの話や朝熊岳金剛證寺のいわれの話、伊勢神宮の話などがテープで繰り返し流れます。昼寝してしまいそう。

バスは朝熊岳金剛證寺の前の広場に停まります。小さな待合所付のバス停です。帰りはそこから乗ります。

私は、15:01に着いて、15:47発のバスで帰りました。
このバスは16:09に五十鈴川駅に着く予定なので、16:16発の近鉄に乗って名古屋に戻る予定です。

仁王門

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バスを降りるとすぐ門があります

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階段を登って行くと仁王門です

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仁王様の目が彩色してあってちょっとイメージと違いました

仁王門をすぎると鐘楼があり、「連間(つれま)の池」があり、中央の太鼓橋「連珠(れんじゅ)橋」が、この世とあの世の境界を表しています。

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鐘楼

雨宝堂

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連間の池と太鼓橋(連珠橋)

この太鼓橋の向こうにあるお堂に、神仏習合の神像雨宝童子尊を祀っているとのこと。

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奥の小さなお堂が雨宝堂です

この神像は、大日如来の化身である天照大神日向国に降り立った16歳の御影を、弘法大師が感得してして刻まれたと言い伝えられ、国の重文になっています。

こちらのお寺は欽明天皇(仏教公伝のとき6世紀の天皇です)の御代に創建され、一時廃れたのを弘法大師が再興させ、その後色々ありつつ、江戸時代には伊勢参りと同じくらい重視され参詣者が多かったとのことです。

本堂と福丑、知恵寅

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本堂

国の重要文化財に指定されている本堂「摩尼殿」の御本尊である「福威智満虚空蔵大菩薩(ふくいちまんこくうぞうだいぼさつ)」は、福徳・威徳・智徳の三徳を備え持つというありがたい仏様。

20年に一度、伊勢神宮式年遷宮を迎える翌年に御開帳されることになっているそうです。

この時は法事なのか多くの方が本堂に入って行かれました。

 

本堂の前には、福丑と知恵寅の像があり皆がなでているので金ぴかに。

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知恵寅

「御本尊虚空蔵大菩薩の広大なお知恵をいただいた寅の像です。安らぎの姿中に一視同仁の慈愛と威徳をお授けする知恵寅に御縁をお結び下さい」と台座にあります。

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福丑

「この福丑は頭上に福の神と言われています大黒様を頂いています。一度この福丑に触れれば心清く、意志堅固となり福徳知恵増進し身体健康の御利益が授けられます」

なんだかとてもありがたい感じ。大黒様もしっかり触ってきましたよ。

伊勢神宮では個人的なお願いは自粛してたのにすっかり欲望まみれに。

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大黒様

さて、本堂の右手に行くと門がありました。

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朝熊岳経塚群への道

祈りをこめてお経を埋めた塚が伊勢湾台風の時に木が倒れて発見されたそうです。

 

極楽門

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極楽門

この門をくぐると仏様のご慈悲でみな極楽浄土へ行けるというのでウキウキくぐる。

この奥が奥の院に続く道なのですが、ネットであらかじめ知ってはいたのですがいざ見るとこわーい・・・

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卒塔婆の森

一番大きな卒塔婆は8mほどあるそうです。「卒塔婆に遺品をかけないでください」と注意書きがあっても帽子とかメガネとかかけてあって、一人だったのでちょっとダッシュしてしまいました。
みな仏様になってるから怖いなんて失礼にあたるんだけど。

奥の院から見た伊勢湾(?)、眺望が素敵です。

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山頂には展望台・足湯があるそうです

境内の中には他にも

奥の院からダッシュで戻ってきて、バスの時間まで境内をゆっくり見学していました。

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仏足石

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庚申堂

「蓮の花と葉の形で三猿の状態「見ざる言わざる聞かざる」を表していると説明書きにあります。台座の下にも三猿がいますね。

 

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おもかる地蔵

厄除け六地蔵尊。石の六面にお地蔵様が彫ってあって、持ち上げてまわしてから真言をとなえて、再度持ち上げたときに最初より軽く感じたら願い事を聞いてくださったということらしいのですが、最初に「おっも!」と声が出てしまうくらい重いので、二度目に持ち上げたときも軽く感じることはなく・・・

 

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大師堂

弘法大師さまと観音様が祀られていました。「開祖」となっていたけど・・・?

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おちんこ地蔵尊

小学生男子が大喜びしそうなお名前のお地蔵様。「子宝を授けてくださいます」と言われても、これから我が家に子宝が来たら、成人する前に我が家は極楽に行ってしまうかと・・・私はしぶとく生きて居そうだけど。

ネット情報ではお地蔵さまは立派なものをもっていらっしゃるそうですが、前掛けをされていて確認できず。

 

そんなこんなで、静謐な神宮と比べて、お寺は色々なものがあってお参りするのも興味深かったです。

 

こちらの朝熊岳は登山道も整備されています。

伊勢神宮にお参りした人の気持ちになって登るとまさに古式にのっとった感じになりますね。

標高550m、コースタイムは登り90分だそうです。山頂には足湯や天空のポストなるものもあるようです。

途中には戦前まで使われていたケーブルカーの跡もあるようです。

 

名古屋の宿

東京駅を6:30に出て、二見興玉神社から外宮・内宮・猿田彦神社・月読宮・朝熊岳金剛證寺とフルコースでお参りできて大満足。
16:16発の近鉄鳥羽線松坂行で松坂乗り換え、山田線急行の近鉄名古屋行きに乗り換え名古屋には18:07に到着。

この日は、友人が同じように名古屋ウィメンズマラソンに出場予定だったのに走れなかった方たちとお食事会をするというのでまぜてもらって名古屋で夕食。

楽しかったー!
私は趣味ランナーですが、他の人はトライアスロンの大会に出るほどのアスリートなので、体が引き締まっていてちょっとやそっとのウィルスに負けなそうな感じ(笑)

楽しかったのに、師匠(夫さん)に帰宅後「濃厚接触者になりたくない」となんとなーく遠ざけられる。

 

飲食店も大打撃というから、少人数でお食事するなら良し!としましょう。

 

ホテルは名古屋駅前の「エコホテル」

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シングル3500円

名古屋駅から徒歩1分。ベッドと冷蔵庫とテレビ、エアコンだけの部屋。
シャワーは地下にあります。洗面所とトイレは各フロアに。

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廊下はこんな感じ

近くにコンビニや飲食店はたくさんあるし、二段ベッドのゲストハウスより、個室のほうがいいかも。

一人旅で寝るだけなら。

名古屋の時はまた来てもいいかな。

フロントのおばさまが「コロナ騒ぎでみんなキャンセルでガラガラだからシャワーもゆっくり使って。バスタオル2枚出すわ」とサービスしてくれました。

 

翌日は、滋賀県観光の予定。歴ヲタの旅をして米原に泊る予定です。

友人と一緒だと遠慮しちゃうけど、一人ならとことん興味のあるところを回れるので、たまにはこういうのもいいですね。
友人や師匠(夫さん)と一緒のときは、自分の趣味はほどほどにして、ちゃんとご飯も美味しいものを調べますよー。